2005 Fiscal Year Annual Research Report
LIDARトムソン散乱法を用いたプラズマ電子温度・密度の空間2次元分布計測
Project/Area Number |
05J11863
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
住川 隆 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | トムソン散乱 / レイリー散乱 / 電子温度 / 電子密度 / 飛行時間差 |
Research Abstract |
本研究ではプラズマ発生装置TS-4において低コストな空間2次元トムソン散乱計測を行う計画である。空間2次元化を実現するために1)入射するYAGレーザービームの複数回反射させることによりプラズマ断面をカバーさせ、低コストを達成するために2)レーザー光の飛行時間差の利用することによりポリクロメーターと光検出素子の数を削減した。飛行時間差を用いた計測は、JET装置(英、Culham研究所)のLIDARトムソン法を参考にしている。 この計測システムでは、電子温度20-200eV、電子密度〜10^<20>/m^3のTS-4プラズマの計測に対応しており、計測の空間分解能はプラズマ径方向は160mm(4点)、軸方向は130mm(5点)を予定している。YAGレーザー光はTS-4真空容器の左右端に設置された10組の誘電体多層膜ミラーによって複数回反射される。真空容器を左右に延長することにより迷光の原因となる窓を設けることなくレーザービーム経路を長くし飛行時間差をかせいでいる。真空容器延長部にバッフル板、ビームダンプを設置することによりできるだけレーザー光による迷光の発生を小さくしている。 2次元トムソン散乱計測システムの初期実験として、2計測点における大気下レイリー散乱光をレーザー光の飛行時間差を用いて観測した。このシステムにおいて2つのレイリー散乱光信号が互いに重なること無く2つ観測されており、レーザー光の飛行時間差を利用して複数点の散乱光信号を得ることが可能であることが実証された。このシステムを5点計測に拡張し、4つ構築することにより計測範囲を低コストで2次元に拡張することができる。
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Research Products
(1 results)