2007 Fiscal Year Annual Research Report
LIDARトムソン散乱法を用いたプラズマ電子温度・密度の空間2次元分布計測
Project/Area Number |
05J11863
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
住川 隆 The University of Tokyo, 大学院・新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | トムソン散乱 / 電子温度計測 / 電子密度計測 / 飛行時間差 |
Research Abstract |
今年度は1.飛行時間差を利用したトムソン散乱の多点計測の原理実証(第1系列の動作実証)、2.迷光低減用の真空容器延長スリーブの設置、3.計測の2次元化のために必要な第2系列、第3系列目の計測装置の設計、製作を行った。 1.についてであるが、前年度までにレイリー/ラマン散乱光を用いてレーザー光の飛行時間差の利用を実証したので、それを踏まえて今度はトムソン散乱光を用いて前述の計測を行った。計測点の座標はプラズマ生成装TS-4による球状トカマク(ST)の磁気軸付近の3点の1次元分布であり、本計測装置の第1系列目を用いて計測を行った。計測点におけるSTの電子温度は約15eVであり、以前行った静電プローブによる計測結果との一致を確認した。本研究で行った3計測点におけるトムソン散乱計測はレーザー光の飛行時間差を利用して1台のポリクロメーターで計測を行っているのが最大の特徴であり、1計測点につき1台の高価なポリクロメーターが必要である一般的な計測手法と比べて大幅なコストダウンが実現できたと言える。 2.についてであるが、トムソン散乱計測における致命的なノイズである迷光ノイズを抑制するためレーザー光の通過位置に複数のバッフル板を内蔵したTS-4真空容器延長スリーブを開発した。 3.についてであるが1.において空間3点によるz方向(中心対称軸方向)の1次元分布計測に成功したので、その計測装置をr方向(径方向)に第2系列、第3系列と並べることにより3×3点の2次元分布計測装置を設計した。計測点の座標は第1系列と異なるものの、第2,3系列の両者ともレーザー光の飛行時間差を用いた3点計測であることは同じであるので、レーザー光経路・光ファイバー・ポリクロメーターの設計は既に成果を収めている第1系列のものと同一である。以上の設計により製作を行い今年度中に完成させることができた。
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Research Products
(3 results)