2005 Fiscal Year Annual Research Report
GTP結合蛋白質DRGファミリーとその結合蛋白質の生理機能解明
Project/Area Number |
05J11990
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
石川 公輔 東京大学, 医科学研究所, 特別研究員(DC1)
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Keywords | DRG / DFPR / GTPase / GTP binding protein / 発現制御 / 蛋白質 / 進化 / 分子生物学 |
Research Abstract |
当研究室ではGTP結合蛋白質ファミリーであるDRG1とDRG2が、RNAに結合し、何らかの作用を及ぼし、細胞の生育・細胞運動・形態変化に重要となる因子であることを提唱してきた。我々は以前に、結合タンパク質の探索・同定を行い、過剰発現系の解析からDFRP1とDFRP2がそれぞれDRG1とDRG2に特異的に相互作用し、DRGタンパク質の分解を抑制することにより安定化を誘起するのではないかというモデルを提唱してきた。そこで、このモデルを生理的条件下で証明する実験を試みた。DFRP1とDFRP2のノックアウト細胞あるいは誘導性ノックダウン細胞を作製し、DRG1およびDRG2のタンパク質の発現解析を行ったところ、DFRP1が消失した細胞ではDRG1のみ、DFRP2が消失した細胞ではDRG2のみ、特異的に発現が減少する結果が得られた。このことから、DFRP1とDFRP2のDRGファミリーの発現の正制御がin vivoの条件で明らかとなった。これまで、DRG1とDRG2がそのアミノ酸配列の相同性の高さから、ほぼ同じ機能を持つと考えられてきた。しかし、上記結果に加え、進化的分岐、発現パターンの不一致性といった我々のデータを考え合わせると、2つの因子は異なる機能を持っていることが強く示唆された。今後はこのDRG1-DFRP1とDRG2-DFRP2の2つの細胞内システムがどのようなRNA種・RNA配列に結合するか、分画・SELEX等の解析を行い明らかにしてゆく方針である。
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Research Products
(1 results)