2006 Fiscal Year Annual Research Report
GTP結合蛋白質DRGファミリーとその結合蛋白質の生理機能解明
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05J11990
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
石川 公輔 東京大学, 大学院医学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | DRG / DERP / GTPase / GTP binding protein / 増殖 / 翻訳 / 高次 / 制御 |
Research Abstract |
真核生物で高度に保存されたDRG1(developmentary regulated GTP-binding protein 1)とDRG2はGTPase superfamilyに属する。Xenopusでは発生時の増殖細胞においてmRNAの高発現が見られ、細胞増殖の新たな制御機構に関わる可能性があった。我々は以前にDRG1とDRG2にそれぞれ特異的に結合するタンパク質正制御因子、DFRP1(DRG family regulatory protein 1)とDFRP2を同定し、DRG1とDRG2が異なる機能を有していることが示唆されたが、生理機能解明に到ってなかった。これら4因子は出芽酵母orthologのノックアウト解析により栄養に富む生育条件では必須ではないことが分かっていたが、結合因子の網羅的解析から翻訳因子への相互作用が強く示唆されていた。そこで、特殊な環境下での翻訳制御システムに関与する可能性が考えられた。我々はDFRP2に存在するRWD domainに着目した。General amino acid control (GAAC)はアミノ酸飢餓ストレスに対応する生体制御システムで、アミノ酸欠落tRNAがeIF2a kinaseであるGCN2に結合し、活性化することで転写因子GCN4が特殊な翻訳を受け、その結果アミノ酸合成酵素の転写が導かれる巧みな制御機構であるが、GCN2がRWDドメインをもち、DFRP2がこの経路に与える活性の存在が示唆された。出芽酵母を用い、DFRP2を過剰発現させると、ヒスチジン合成酵素阻害剤3-ATにsensitiveであったこと、およびGCN1と作用点をもつことを点変異体(E→K)や(Y→P)で証明し、DFRP2が特殊翻訳制御機能を有している可能性が示唆された。
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Research Products
(1 results)