2006 Fiscal Year Annual Research Report
Bub1キナーゼによる動原体因子シュゴシンの機能および局在の分子制御機構
Project/Area Number |
05J12011
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
川島 茂裕 東京大学, 大学院理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | シュゴシン / セントロメア / Sgo2 / スピンドルチェックポイント / Aurora B複合体 / 二方向性結合 |
Research Abstract |
シュゴシンは進化上保存された動原体タンパク質であり、分裂酵母にはSgo1およびSgo2の二つのパラログが存在する。Sgo1は減数分裂特異的な因子であり、プロテインフォスファターゼPP2Aと協調して、減数第一分裂時に姉妹セントロメア間の接着を保護する。一方、Sgo2は体細胞分裂と減数分裂の両方の時期において動原体に局在し、正確な染色体分配を行うために重要な役割をもつことが示唆されているが、その分子機構については不明である。sgo2破壊株を詳細に解析した結果、Sgo2はSgo1とは異なり、分裂期において姉妹セントロメア間の接着の保護には必要なく、その代わりにSAC (Spindle Assembly Checkpoint)の活性化に重要な働きをもつことが分かった。この表現型がAurora Bキナーゼの変異株と似ていることから、Sgo2とAurora B複合体の細胞内局在を詳細に比較した。その結果、Sgo2は分裂前期から中期にかけてセントロメア(peri-centromeric領域)においてAurora B複合体と共局在することがわかった。続いて、Sgo2とAurora Bキナーゼのセントロメア局在の相互依存性を調べた。その結果、Aurora Bキナーゼ変異体ではSgo2のセントロメア局在は正常であるのに対し、sgo2破壊株ではAurora Bキナーゼのセントロメア局在は減少していた。さらに、Sgo2とAurora B複合体の相互作用を検討し、Sgo2はin vivoにおいてAurora B複合体中のBirl/Survivinと特異的に相互作用することを見出した。以上の結果から、分裂酵母シュゴシンSgo2はBirl/Survivinと協調してAurora B複合体をセントロメアに局在化させ、動原体の二方向性結合を保証していると考えられる。以上の結果はGenes and Development誌2月15日号に於いて発表した。
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Research Products
(1 results)