2006 Fiscal Year Annual Research Report
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05J12041
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤本 優 東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | ミトコンドリア / ゲノム形質転換法 |
Research Abstract |
本年度の研究によって得られた知見を以下に記す。 (1)パーティクルガンを用いた、巨大化ミトコンドリアに対する遺伝子導入処理 前年度に得られた巨大化ミトコンドリアを持つタバコ培養細胞に対して、前年度作製した遺伝子導入用のベクターを用い、パーティクルガンを用いた遺伝子導入処理を試みた。遺伝子導入に用いる金粒子の直径は100nm〜1.6μm、また遺伝子導入時のHeガス圧は1100ps-1800psiの範囲で実際の操作を行った。その後、前年度の知見より得た条件により、形質転換体の選抜を試みた。その結果、数十個のコロニーが得たが、偽陽性であることが判明した。これを踏まえ、以下の実験を行った。 (2)超巨大化ミトコンドリアを持つ植物体の作出 新たに通常の10倍程度にまでミトコンドリアが拡大するタバコ培養細胞系統を選抜した。また、シロイヌナズナミトコンドリア分裂を支配する分子DRP3のT-DNA挿入変異体を作製し、細胞内にほぼひと繋がりとなった超網状ミトコンドリアを持つ植物を作製することに成功した。 (3)自立複製起点を持つ遺伝子導入用ベクターの作製 導入に成功した形質転換用ベクターがミトコンドリア内で自立的に複製されることを目的とし、イネChinsura Boro IIのミトコンドリア内に存在するフラスミド様DNA「B1」に知られる複製起点をクローニングし、前年度作製したベクターに導入した。 (4)シロイヌナズナミトコンドリアゲノム形質転換用ベクターの作製 シロイヌナズナゲノム中に存在するatp6遺伝子のプロモーター、ターミネーターを利用した形質転換用ベクターを作製した。 (5)形質転換体選抜に用いる薬剤条件の再検討 より厳しい条件での選抜を目的として、形質転換体選抜に用いる薬剤条件の再検討を行った。その結果、これまでの選抜条件にミキソチアゾールを併用することで、効率の良い選抜が可能になることを見出した。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Ethylene Promotes Submergence-induced Expression of OsABA8ox1, a Gene that Encodes ABA8'-Hydroxylase in Rice2007
Author(s)
Hiroaki Saika, Masanori Okamoto, Kentaro Miyoshi, Tetsuo Kushiro, Shoko Shinoda, Yusuke Jikumaru, Masaru Fujimoto, Taku Arikawa, Hirokazu Takahashi, Miho Ando, Shin-ichi Arimura, Akio Miyao, Hirohiko Hirochika, Yuji Kamiya, Nobuhiro Tsutsumi, Eiji Nambara, Mikio Nakazono
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Journal Title
Plant Cell Physiology 48
Pages: 287-298
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[Journal Article] Rice NON-YELLOW COLORING1 Is Involved in Light-Harvesting Complex II and Grana Degradation during Leaf Senescence.2007
Author(s)
Makoto Kusaba, Hisashi Ito, Ryouhei Morita, Shuichi Iida, Yutaka Sato, Masaru Fujimoto, Shinji Kawasaki, Ryouichi Tanaka, Hirohiko Hirochika, Minoru Nishimura, Ayumi Tanaka
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Journal Title
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