2005 Fiscal Year Annual Research Report
腸管と多様な生体異物の相互作用及びその認識機構の解析
Project/Area Number |
05J12049
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
夏目 やよい 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | フラボノイド / ケルセチン / マイクロアレイ / 配糖体 / 小腸 |
Research Abstract |
[目的]主に野菜などに含まれるフラボノイドの一種であるQuercetinおよび様々なQuercetin配糖体がマウス腸管上皮の遺伝子発現に与える影響をマイクロアレイにより網羅的に検討し、その遺伝子発現プロファイルを比較することにより、Quercetin類が腸管上皮に与える影響および結合している糖の有無・部位・種類の違いによる影響について明らかにする。 [方法]7週齢のBALB/cマウス(オス)にQuercetin、Quercetin-3-rhamnoside(Rutin)、Quercetin-3-glucoside、Quercetin-4'-glucoside(低濃度:5mg/kg bw、および高濃度:50mg/kg bwの二通り)および10%DMSO(コントロール)を2週間経口投与し、小腸上部の上皮を回収した。Affymetrix Mouse Genome 430 2.0 Arrayを用いて得られたシグナル強度から三つの手法(MAS5.0、RMA、dChip)により発現量を算出し、サンプル間クラスタリング結果から手法による違いを検討した。また、頑健なクラスター間で発現の異なる有意な遺伝子群を抽出した。尚、検定統計量としては、「平均発現量の差の絶対値」を用いた。 [結果]MAS5.0とdChipの結果より、「フラボノイド低濃度投与群」と「コントロールおよびフラボノイド高濃度投与群」で有意に発現プロファイルが異なることが見出された。更に、糖の種類が遺伝子発現に影響することが示唆された。帰無仮説(Ho:二群間に差がない)のもとで、204個の有意な発現変動遺伝子(False Discovery Rate=10%;dChipデータ)を見出した。これらをさらに遺伝子別にクラスタリングしたところ、糖結合部位による違いにはほとんど影響がみられなかった。
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Research Products
(1 results)