2006 Fiscal Year Annual Research Report
植物のプログラム細胞死を利用したウイルス耐性戦略の構築
Project/Area Number |
05J12133
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
森 拓馬 東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | プログラム細胞死 / ウイルス |
Research Abstract |
植物ウイルスが宿主植物にPCDを引き起こす機構を解析するため、Potato virus X (PVX)を用いて以下のような解析を行なった.昨年度までにジャガイモXウイルス(PVX)によって引き起こされる枯死がプログラム細胞死によるものである検証を行い、キメラウイルスの作成によってPCDの原因となるウイルス因子の探索を行った. 本年度はこのプログラム細胞死がどのような宿主植物側の反応によって引き起こされるものであるか解析するため、酵母two-hybridシステムによってPVXのコードするタンパク質と相互作用する宿主植物Nicotiana benthamianaタンパク質の探索を行った. その結果、葉緑体の光化学系IIにおいて働くタンパク質PsbOを同定した.PsbOはタバコモザイクウイルス(TMV)のRdRpと相互作用し、PsbOの発現抑制によりTMVの増殖が増大されることが既に報告されている.PVXにおいてもPsbOの発現抑制により、PVXの増殖量が増大する.このことからPsbOがウイルスの感染・増殖を抑制する宿主因子であると考え、PsbOのウイルス感染における役割の解析を進めている.
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Research Products
(1 results)