2007 Fiscal Year Annual Research Report
乳癌における新規分子標的治療候補遺伝子の同定およびその機能解析
Project/Area Number |
05J52212
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
朴 在賢 The University of Tokyo, 大学院・医学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 乳癌 / cDNAマイクロアレイ |
Research Abstract |
われわれは、乳癌の発生および進展機序を明らかにし、新規治療の標的分子の同定結果、乳癌で高頻度に発現亢進し、ヒト正常臓器にて発現の低いキナーゼをコードするPBK/TOPK(PDZ-binding kinase/T-LAKcel1-originated protein kinase)遺伝子を治療候補遺伝子として機能解析を引き続き行っている。PBK/TOPKは、以前の我々の報告(Cancer Research,2006;66(18):9186-95)より細胞周期依存的な局在を示し、さらに、細胞分裂後期にはmidbodyに集積することを証明した。そこで、PBK/TOPK特異的なsiRNAオリゴヌクレオチドをPBK/TOPKの高発現を認める乳癌細胞株に導入したところ、細胞質分裂の異常、特に細胞間架橋(intercellular-bridge)のような現象が認められた。以上のことより、PBK/TOPKの細胞質分裂制御への関与が示唆された。現在は、PBK/TOPKの細胞質分裂の制御における役割を明らかにするために、細胞質分裂時における特異的基質の探索を試みている。 次に、PBK/TOPKキナーゼ阻害剤による治療薬開発のために、現在までに活性型PBK/TOPKリコンビナント蛋白質とKinase-focused化合物ライブラリーを用いて、PBK/TOPKキナーゼ活性を阻害する化合物として、低いIC_<50>値(10mM未満)の20個の化合物を選抜した。これらの化合物においては、PBK/TOPK高発現乳癌細胞株と低発現細胞株を用いて、現在細胞増殖抑制効果を調べている。
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Research Products
(2 results)