2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05J52762
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
一井 愛雄 大阪大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 超純水 / 電気化学加工 / シリコン / 平坦化 / 触媒電極 / アルカリエッチング / MEMS / 型加工 |
Research Abstract |
1.触媒電極の開発 申請者は超純水中で銅を加工するためにグラファイトにカルボキシル基、スルホ基を修飾させた電極を、アルミニウムを加工するために金表面にトリメチルアミン基を修飾させた電極を新たに開発した。これら電極を用いて超純水中に流れる電解電流を測定した。その結果、カルボキシル基を修飾させた電極では未修飾の電極の5.7倍、スルホ基を修飾させた電極では8.9倍、トリメチルアミン基を修飾した電極では1.6倍の電解電流の増加を確認した。カルボキシル基、スルホ基を修飾した電極を用いて陽極側で銅を、トリメチルアミン基を修飾する電極を用いて陰極側でアルミニウムをそれぞれ電解加工した。その結果、カルボキシル基、スルホ基を修飾する電極では8.3nm/s、トリメチルアミン基では0.19nm/sの加工速度でいずれも電極形状が転写された。今後、型加工等に応用する。 2.シリコンウエハのゼロエミッション平坦化加工 申請者はイオン交換基を有する超微粒子を超純水中に分散した液を利用したシリコン平坦化加工法を新たに開発した。一般的にシリコンの異方性エッチングには水酸化カリウム水溶液等のアルカリ溶液が用いられている。このアルカリ溶液は重金属を含んでいると表面が粗くなる。さらにアルカリ金属を含んでいると電子デバイスの製造プロセスには適用できない。申請者の開発した方法では、透析により微粒子とこれら不純物とを分離できるため、高精度加工ができ、さらに微粒子は透析により再生可能であるため廃液を出さず環境に優しい。申請者はこの微粒子分散水中に存在する重金属イオンを従来の1/20程度まで減少させp-Si(001)表面の形状パターニングを常温で行った。従来技術では中心線平均粗さRaが0.7〜7nmであった加工後の表面は本加工法により64μm×48μmの領域でRaが0.173nmに改善された。今後MEMS加工に応用し実用化する。
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Research Products
(3 results)