2006 Fiscal Year Annual Research Report
重イオンマイクロビーム照射による脳神経細胞の放射線感受性の解析
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05J54051
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
水井 利幸 群馬大学, 大学院医学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 神経細胞 / 海馬 / 放射線感受性 |
Research Abstract |
1、初代海馬培養神経細胞におけるX線の感受性の検討。 (1)成熟神経細胞と未成熟神経細胞におけるX線の感受性の比較 幼弱神経細胞と成熟神経細胞の間にX線感受性の違いが存在することを示し、幼弱神経細胞は成熟神経細胞と比較しX線照射の影響を受けやすく感受性が高いことを明らかにした。 (2)成熟神経細胞におけるX線の感受性の検討 神経ネットワークが十分に成熟した培養神経細胞に0-100GyのX線を照射し、細胞内における蛋白質群の変化や細胞自身の形態学的な変化を観察した。具体的には、細胞内蛋白質群には、シナプス機能分子・細胞骨格関連蛋白質などに注目し、免疫組織化学的に検討した。また、Fアクチン染色を行った標本から、興奮性シナプス後部の特徴的な構造である樹状突起スパインの形態を観察した。現在、X線照射直後の急性変化について定量解析中である。 (3)神経発達におけるX線の感受性の検討 神経ネットワークが形成される時期にある培養神経細胞に0-10GyのX線を照射し、シナプス形成に異常が生じるか否かを検討した。具体的には、シナプス機能分子・細胞骨格関連蛋白質などに注目し、免疫組織化学的に検討した。また、Fアクチン染色を行った標本から、興奮性シナプス後部の特徴的な構造である樹状突起スパインの形態を観察した。現在、X線照射後のシナプス形成の指標として、シナプス後部の数、シナプス前部の数、樹状突起スパインの数ついて定量解析中である。 2、初代海馬培養神経細胞におけるX線と重イオンビームの効果の比較 上述した、X線照射の定量解析が終了次第、X線照射と重イオンマイクロビーム照射との生物学的効果の評価を今後検討していく。
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Research Products
(1 results)