1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06041005
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
奥 祐三郎 北海道大学, 獣医学部, 助教授 (60133716)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
YARZABAL Lui ウルグアイ共和国大学, 衛生研究所, 所長
AROTCE Pedro ウルグアイ共和国大学, 衛生研究所・実験牧場, 責任者
VENAVIDEZ Ur ウルグアイ共和国大学, 衛生研究所, 助手
MALGOR Ramir ウルグアイ共和国大学, 衛生研究所, 助手
八木 欣平 北海道立衛生研究所, 研究員
岡本 宗裕 大阪大学, 医学部, 助手 (70177096)
野中 成晃 北海道大学, 獣医学部, 学術振興会特別研究員
OOI Hong Kea 北海道大学, 獣医学部, 助手 (40223440)
神谷 正男 北海道大学, 獣医学部, 教授 (30081665)
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Keywords | 単包条虫 / ウルグアイ共和国 / 疫学 / 糞便抗原 / 家畜 / 南米 / 感染圧 / 種内変異 |
Research Abstract |
羊の疫学調査:約600頭の羊の剖検調査を行った。ヒツジの約40%が単包虫陽性で、平均シスト数は1.67で、保有シスト数の頻度分布は過分散型を示した。有頭シストは約一割のみで、シストは一般に退化傾向が顕著であった。5%のヒツジからのみ有頭シストが検出され、平均有頭シスト数は0.2であった。各年齢別のヒツジの感染率の比較から、1年間にヒツジの15%ずつ新たに感染し、約0.5個ずつシストが増加し、感染動物では3.3個増加すると算定された。調査結果から虫卵感染後2年以上で原頭節を形成するようになると考えられた。今後、牛、豚、馬の調査を行う必要がある。 種内変異:原頭節を用いてDNAのフィンガープリントを行い、ウルグアイにおける単包条虫の遺伝的多様性を調べた,ヒツジからの虫体もウシからのものも同様のパターンを示した。COIのDNA塩基配列から、ウルグアイの株はヨーロッパのヒツジ株と同様であり、南米独特の株であることを証明することは出来なかった。例数が少ないので、今後さらに検査例数を増やす必要がある。 犬における単包条虫糞便抗原の検出:単包条虫実験感染後の犬の糞便抗原の検査において、多包条虫に対して作成されたモノクローナル抗体を用いた感染後のモニターが可能となった。しかし、この方法は他の条虫との交差反応があり、疫学調査への応用にはまだ改善すべき点が多いと思われる。 羊への感染実験:感染用の単包条虫の虫卵採取が実験施設準備の都合で、平成7年の3月に遅れた。 アンケート調査:アンケート調査の詳細な方法や調査用紙についてはすでに決められたが、アンケート調査の実施はウルグアイ側の都合で平成7年度に延期されることになった。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] IWAKI,T: "Developmental and morphological characteristics of Taenia taeniaeformis(Batsh,1786)in Clethrionomys ruiocanus bediordiae and Ratcus norvegicus from different geographical locations." J.Parasitol..80. 461-467 (1994)
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[Publications] NONAKA,N.: "Infectivities of four isolates of Taenia taeniaeformis to various rodents." J.Vet.Med.Sci..56. 565-567 (1994)
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[Publications] AZUMA,H..: "Intraspecific variation of Taenia taeniaeformis as determined by various criteria." Parasitol.Res.81. 103-108 (1995)
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[Publications] OKAMOTO,M..: "Applocation of DNA fingerprinting with digoxigenated oligonucleotide probe(CAC)5 to analysis of the genetic variation within Taenia taeniaefrormis" J.Vet.Med.Sci.57. 267-272 (1995)
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[Publications] OKAMOTO,M.: "Intraspecific variation of isoenzymes in Taenia taeniaformis." Int.J.Parasitol..25. 221-228 (1995)
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[Publications] 奥 祐三郎: "多包条虫と単包条虫の比較生物学とその対策" 家畜衛生技術協議会集録. 17号. 16 (1995)
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[Publications] OKAMOTO,M.: "Phylogenetic relationships within Taenia taeniaseformis variants and other taeniid cestodes inferred from the nucleotide sequence of the cytichrome c oxidase subunit I gene." Prasitol.Res.81(in press). (1995)