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1994 Fiscal Year Annual Research Report

暗黒星雲における磁場構造の研究

Research Project

Project/Area Number 06209101
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

佐藤 修二  名古屋大学, 理学部, 教授 (50025483)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 若木 守明  東海大学, 工学部, 教授 (20100993)
田村 元秀  国立天文台, 光学赤外線天文学研究系, 助手 (00260018)
小林 行泰  国立天文台, 光学赤外線天文学研究系, 助教授 (50170361)
野口 邦男  名古屋大学, 理学部, 講師 (10111824)
Keywords暗黒星雲 / 偏光 / Tタウリ型星
Research Abstract

昨年度までに製作した観測装置で科学的データを収集・解析し、論文として発表することが、今年度の目的であった。
分光偏光計PASP2を、ワイオミング大学の2.3m望遠鏡とマウントレモンの1.5m望遠鏡に搭載し、数十個の天体の分光観測と分光偏光を行なった。おもな対象天体は、銀河面の希薄な星間空間の星間塵による減光を受けた星・暗黒星雲をかすめて減光を受けた星・おうし座暗黒星雲の背景にあって主として暗黒星雲の星間塵で減光されている星の3種類である。また、比較のための「テンプレート」として、近傍の晩期型星を中心に、種々のスペクトル型の星の分光データ(波長分解能0.1μm程度)を取得した。
これらの観測から次のような結果を得ている。まず、分光偏光観測から、暗黒星雲の中の氷の吸収(波長3.1μm)にともなう偏光の超過をさまざまな天体に見いだした。星形成領域の赤外線源で氷の吸収を持っている天体には必ずといっていいほど偏光の超過があることがわかった。また、Tタウリ型星の中には波長2μmから4μm附近にかけて偏光の位置角が独特の変化をするものがあることを見つけた。これは磁場による星間塵の整列(吸収による偏光)と、星の周辺の星間塵の球対称でない分布(錯乱による偏光)との間の関係を示すものと考えられる。
また、分光観測からは、3.1μm吸収によって暗黒星雲中の氷の性質、特に星間減光Avとの関係を多くの天体から求めることができた。さらに、希薄な星間空間中の有機物によると考えられる吸収についても、その分布が普遍的であって、これまでもっぱら観測されてきた銀河系の中心方向だけに集中しているわけではないことを見いだした。
これらの結果は現在さらに詳しい解析の途中であり、論文として発表する予定である。

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Published: 1996-04-07   Modified: 2016-04-21  

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