1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06214224
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
西海 英雄 法政大学, 工学部, 教授 (10005514)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 耕一 法政大学, 工学部, 講師 (30061245)
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Keywords | 拡散係数 / 超臨界流体 / 不可逆過程の熱力学 / アセトン / 二酸化炭素 |
Research Abstract |
本研究では、テイラー法を用いて32,40,51℃の超臨界二酸化炭素中でのアセトンの拡散係数を測定した。 (1)アセトン注入量(濃度)を増大させると、希薄濃度では、圧力とともに拡散係数は減少するが、濃度を増加させると臨界圧力近傍で臨界点に向かって急激に減少し、0になるような挙動を示し、圧力に対して拡散係数は最大値を持つようになることを実験的に見つけた。この0へ近づく異常性は、不可逆過程の熱力学から説明され、状態方程式を用いることにより定性的にその傾向を示すことができた。 (2)12MPa以上では、通常のように温度を上げると拡散係数は大きくなるが、それ以下では臨界点で0へ向かう挙動をするので、温度依存性は複雑となる。 (3)超臨界域においては浮力の影響が大きいので、ループ状に管を巻いて実験を行うときは、管が水平になるように設置することを明らかにした。
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