1994 Fiscal Year Annual Research Report
超高スピンポリカルベンの光化学的生成と磁気異方性の研究
Project/Area Number |
06239215
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
岩村 秀 九州大学, 有機化学基礎研究センター, 教授 (10011496)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 建児 東京大学, 大学院理学系研究科, 助手 (80262145)
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Keywords | ポリカルベン / ジピリジルカルベン / ヘテロスピン系 |
Research Abstract |
目的と分子設計.これまで、一次元鎖状および二次元スターバースト型ポリカルベンを用いて、超高スピン化合物の構築およびその磁気的性質の研究を行ってきた。整列したスピン数を飛躍的に増大させ、磁気結晶場効果を得ることを目的として、超高スピンポリカルベンの単結晶を得るための分子設計を行った。二価の配位能をもつビス(4-ピリジル)ジアゾメタンIMCと配位不飽和の遷移金属錯体Mを錯形成させ、ポリマー錯体(IMC-M)_nを合成し、光分解によりカルベンを発生させ、有機スピンを生成するとともに、孤立した金属イオン間のスピンを磁気的に連結する磁気カップラーAMCとする。錯体は(AMC-M)_nとなる。 結果.IMCとM(hfac)_2(M=Mn,Cu)をモル比1:1で混合することにより、それぞれ橙色、暗緑色の単結晶を得た。1:1錯体[IMC・Mn-(hfac)_2]は、X線結晶構造解析の結果、期待された通りの一次元螺旋状構造を持つことが明かとなった。これらの結晶について、光照射前後の磁化率の測定をSQUIDを用いて、2-300Kおよび0-1Tの範囲で行った。[IMC・Mn(hfac)_2]は、Mn(II)に由来するS=5/2の常磁性を示した。SQUIDのクライオスタット中18時間光照射すると、1次元フェリ磁性体[AMC・Mn(hfac)_2]の生成に由来する磁気的相互作用が認められた。すなわち_XTの温度依存は、約80Kで短距離の秩序形成による極小値を与え、それ以下の温度で増大した。3Kでは、相関距離が40単位にも伸びていると評価された。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Kenji Matsuda: "Exploratory and Mechanistic Studies of the Trimerization Reaction of Benzoylacetylenes in the Presence of a Secondary amine" Chem.Lett.1994. 1765-1768 (1994)
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[Publications] Kenji Matsuda: "Photochemical Production of Highly Ordered Spins in Organic Solids" Mol.Cryst.Liq.Cryst.253. 33-40 (1994)
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[Publications] Masaki Noro: "Carbene-Carbene Interconversion between 1-and 3-Phenyl-2-propynylidenes" J.Am.Chem.Soc.116. 6179-6190 (1994)
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[Publications] Weston Thatcher Borden: "Violations of Hund's Rule in Non-Kekule Hydrocarbons:Theoretical Prediction and Experimental Verification" Acc.Chem.Res.27. 109-116 (1994)
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[Publications] Hiizu Iwamura: "Acetylenic Compounds as Building Blocks for High-Spin Molecules and Molecular Assemblies" P.J.Stang and F.Diedrich(in press),