1996 Fiscal Year Annual Research Report
メガ・フローティング人工基盤の構築に関する総合的研究
Project/Area Number |
06302044
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
渡邊 英一 京都大学, 工学研究科, 教授 (30026174)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
船木 俊彦 大阪大学, 工学部, 教授 (90029174)
長尾 文明 徳島大学, 工学部, 助教授 (40172506)
北原 道弘 東海大学, 海洋学部, 教授
宇都宮 智昭 京都大学, 工学研究科, 助手 (10211773)
上田 茂 鳥取大学, 工学部, 教授 (40261234)
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Keywords | 超大型浮体 / 浮体式空港 / 風圧力 / 波浪応答解析 / 地震応答解析 / 弾性変形 |
Research Abstract |
本研究の目的は,メガ・フローティング人工基盤と呼べるほどの,超大規模な浮体構造形式の人工基盤の構築に当たっての技術的諸課題の内,特に学術的に高度な問題に対しての調査研究をおこなうことにある. 長尾は,超大規模浮体の耐風性について検討するため,偏平な矩形断面を対象とした模型に作用する風圧力を様々な自然風を風洞内に模擬した乱流境界層を使用した実験によって調査した.実験結果から,接近流特性によって,浮体構造物に作用する空気力特性が大きく変化することが明らかとなり,浮体構造物に作用する空気力特性に関する基礎データを得た. 北原は,大規模浮体構造物の海底地盤着底部に着目し,流体-弾性基礎構造物-多孔質飽和地盤連成系の解析を実施した.基礎部に対する外力の入力条件としては,流体中を伝播する海洋波動と海底地盤中を伝播する地震波動が考慮できるように配慮したが,解析は海底地盤内波動外力についてのみ実行した.その結果,動的応答の低減ならびに地盤内応力の低減という観点から,海底基礎についても根入効果が期待できることが分かった. 船木は,チェーン系留される大型浮体に関し,チェーンの重量および剛性に値によって,浮体の動揺(剛体としての応答)や弾性振動(弾性体としての応答)がどのような影響を受けるかについて,調査研究をおこなった.また,系留チェーンの非線形性については、汎用FEMプログラムABAQUSによる時刻暦直接積分法による解析の結果、これを等価線形ばねとみなせることを示した。 上田は,浮体構造物の形状を半円と長方形を組み合わせたものとし,これに作用する波力および相互干渉効果を特異点分布法により解析した.また,浮体橋梁に関する検討もおこない,浮体上部工の弾性変形を考慮した波浪動揺解析の必要性を指摘した。 渡邊・宇都宮は,浮体の弾性変形を考慮した浮体構造物の波浪応答解析法に関する研究を行った.3次元モデルについて,浮体部・流体部ともにFEMによりモデル化し,直接周波数応答解析により波浪応答解析をおこなった.また,HOBEM(高次要素を利用したBEM)プログラムを開発し、超大型浮体の解析を実施した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 渡邊英一: "Transient Response Analysis of a VLFS at Airplane Landing" Proc.International Workshop on VLFS. (1996)
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[Publications] 宇都宮智昭: "超大型箱形浮体の波浪応答解析のための高次要素BEMプログラムの開発" 海洋開発論文集. 22. (1997)
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[Publications] 上田茂: "Behavior of Floating Bridge under Wind and Wave Action" Proc.International Workshop on VLFS. (1996)