1996 Fiscal Year Annual Research Report
精神分裂病者のセルフヘルプグループの設立と運営に関する調査研究
Project/Area Number |
06401005
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Research Institution | Momoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
岩田 泰夫 桃山学院大学, 社会学部, 教授 (50213294)
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Keywords | 患者会 / 精神分裂病 / セルフヘルプ運動 / オルタナテイブ / 面接調査 / アルコール依存症 / 体験的な知識 / 権利の擁護 |
Research Abstract |
1,文献研究 「オルタナテイブ」「権利の擁護」などのセルフヘルプ運動に関する文献研究をおこなった。これによって「オルタナテイブとそれをおこなうための組織の仕組み」「権利の擁護とその方法」などが明らかになった。 2,訪問調査結果 今回の訪問調査によって以下の諸点が明らかになった。 (1)SHGでは、「自分を援助することと、その方法」を課題にして集まり、体験を語り、分かち合い、それに対処している。 しかも、それぞれのSHGは、体験を重視し、固有の価値と考え方を有し、さらにそのための目的にかなった有効な組織を形成している。 (3)したがって、固有の価値などを尊重し、支援することが支援者の立場と役割である。 (4)メンバーは、SHGで自分を開き、主体化し、連帯していく回復の過程をたどっている。 (5)精神病に対処していくためのなどの体験的な知識(「一妄息災」など)を蓄え活用している。 (6)欧米で設立されたAAと日本で設立された断酒会には、差異がみられる。AAは、セルフヘルプする「場」を連続させ、ゆるやかなグループを形成しているのに対して、断酒会はグループを重視し、組織を形成し、その上でセルフヘルプする「場」を設置している。 アルコール依存症者のセルフヘルプグループと精神病のセルフヘルプグループには、異同がある。
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Research Products
(2 results)