1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06452195
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
中田 毅 東京電機大学, 工学部, 教授 (50256632)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小鍛冶 繁 機械技術研究所, 物理情報部, 室長
大沢 基明 東京電機大学, 工学部, 教授 (80147454)
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Keywords | 光サーボ系 / 光アクチュエータ / PLZTセラミックス / 光ひずみ効果 / 光起電力効果 / 焦電効果 / ド-ピング |
Research Abstract |
当該研究は大別して、「1.光アクチュエータの研究」および「2.光サーボ系の研究」からなり、本年度は以下の研究を実施した。 1.光アクチュエータの研究 PLZTセラミックスにWを0mol%,0.5mol%,1.0mol%添加した素子を製作し、それぞれの素子について光起電力効果を評価した。その結果、0.5mol%添加の素子の発生する起電圧が最も高く、また応答速度も速くなることが確認された。PLZTセラミックスの製作法として、放電プラズマ焼結法を検討し、従来の固相合成法では製作に8時間程度を要していたのに対し、20分程度で製作可能であり、またその特性もほぼ同程度であることが明かにされた。また、放電プラズマ焼結法における製作条件を種々変更してPLZTセラミックスを製作し、各素子の特性評価を行い最適製作条件を取りまとめた。さらに、実用性の観点から、光起電力効果の温度依存性を実験的に明かにし、温度の変化に対するPLZT素子の電気抵抗の変化率が大きいことが主因であることを示した。これらの実験データに基づき、温度依存性を考慮した光起電力効果に対する電気的モデルを提案し、そのシミュレーション結果は実験結果と良く一致した。この結果から、提案したモデルの妥当性が検証され、シミュレーションにより光起電力効果を評価できるようになった。 2.光サーボ系の研究 光アクチュエータと、対向型ノズルフラッパおよびシリンダからなる空気圧系によって構成される光空気圧サーボ系を試作し、その特性を評価した。前年度の結果に基づき、光制御法として、光シャッタの遅れ時間を考慮した予測制御法を採用し、ステップ波、正弦波および三角波人力に対するノズルフラッパの差圧および空気圧シリンダの変位を実測した。使用した空気圧シリンダの摩擦特性のため、出力波形のひずみがやや大きいが、ほぼ人力に一致した出力が得られ、光サーボ系として応用可能であることが実証された。摩擦力の影響を減少させるためには、本制御手法と適応制御の併用により実現できることをシミュレーションにより確認した。
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