1994 Fiscal Year Annual Research Report
動的映像化実験手法によるコンクリート構造物の耐震性の研究
Project/Area Number |
06452263
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
池田 尚治 横浜国立大学, 工学部, 教授 (60087228)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 隆裕 横浜国立大学, 工学部, 助手 (10143736)
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Keywords | 鉄筋コンクリート / 耐震挙動 / 準動的載荷 / 動的映像 |
Research Abstract |
動的映像化実験手法とは、本研究代表者と分担者とが開発した方法であって、準動的載荷によって過去に記録された地震波を供試体に準動的に作用させ、その応答をコンピューターを介して具現する際に、ビデオカメラによる各微小時刻毎の撮影を行い、それを再生することによって、供試体の弾塑性地震応答挙動を実時間スケールでの動的映像として得る方法である。 動的映像化実験手法の全般的な構成システムについては既に確立したので、本研究ではこの手法を確実で実際に活用できるようにするためにシステムの性能向上を図った。即ち、ビデオ撮影が1フレーム毎に行えるような制御装置のついたVTRを購入し、動的映像がスムーズになるように改良を行った。その結果、再生映像が極めて良好となり、本研究の手法を技術的に確立することができた。また、ビデオカメラを複数台制御できるシステムに改良したので鉄筋コンクリート供試体の細部を別途拡大して撮影し、地震応答によるコンクリートのひび割れの開閉の状況を詳細に記録できるようになった。 準動的載荷システムについては、2層ラーメン構造のような2自由度系の部材にも対応できるように、載荷装置の購入および、制御プログラムの開発を行った。予備実験を行った結果、開発した載荷システムにより2自由度系の部材を対象として精度良く準動的載荷実験の行えることが確認できた。 今回性能向上が図られた動的映像化実験手法は、今後多くの構造物の地震応答の研究に利用される可能性があると思われる。
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