1995 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト胸腺腫上皮細胞の細胞生物学的解析と免疫機能の検討
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06454392
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小林 俊介 東北大学, 加齢医学研究所, 助教授 (00125543)
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Keywords | ヒト胸腺腫 / 組織培養 / cell line / 免疫機能 / 細胞生物学 |
Research Abstract |
1、2系統のsubline上清液中にIL2産生能は認められなかった。PBLとのco-culture培養下でも認められなかった。 2、subline 1はin vitro,in vivo共に増殖が早く、subline 2は共に遅く、subline 1は数週間培地交換をしないと死滅するが、subline 2は4ヶ月間培地交換無しに存在する特徴が見られた。 3、IL2添加co-culture法によるリンパ球の分化誘導機能を検討した。対象として肺癌cell lineを使用した。co-cultureにより肺癌cell line、subline 2(4m)共にCD8(+)CTLの増大が見られた。IL2添加のみではCTL細胞の増大は認められなくなる。特に、subline 2(4m)とMφを感作細胞としてco-cultureした場合に著しいCTLの増大が認められた。31日間培養後ではIL2添加のみでは全リンパ球の97.1%がCD4(+)CD8(-)細胞になり、CD8(+)CD4(+)細胞は1.3%、CD8(+)CD4(-)細胞も1.3%しか認められなかったのに対し、subline 2(4m)とMφと共にco-cultureした場合にはCD8(+)CD4(-)細胞が72.1%、CD8(+)CD4(+)細胞が13.1%になり、CD8(-)CD4(+)細胞は7.5%とCD8(+)CTL細胞の著しい増大が認められた。 考察:平成6年度の検討でヌードマウス再構築腫瘍のリンパ球浸潤が軽微であり、co-culture培養によってもリンパ球の増殖は殆ど認められなかった。本年度のサイトカイン測定でも通常のco-cultureでは殆ど産生されなかった。そこで、2 sublineの細胞としての特徴を検討した。興味あることにsubline 2は培地交換無しに4ヶ月間も生存する特徴が見られ、IL2、Mφ添加co-culture法により著しいCTLの増大に成功した。機序は明確ではないが今後重点的に検討していきたい。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Sato N: "A New and Efficieht Method to Generate Human IgG Moncdonal Ab Reactive to Caucer cells Using SCIP-hu Mike" Immunology Letters. 47. 113-119 (1995)
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[Publications] Kobayashi S: "Syabl-SSEA1(SLX)Levels in Supernatant of Cultured Human Lung Cartincma Cell Lin" Tohoku J.Exp.Med.173. 217-229 (1994)
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[Publications] Kobayashi S: "Chavacterization and the Clinical Application of Cultured Human Pulmonary Carunoma Cells" Tohoku J.Exp.Med.168. 375-386 (1992)