1996 Fiscal Year Annual Research Report
不連続体解析と地殻変動解析システム開発への応用に関する研究
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06555136
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
浜島 良吉 埼玉大学, 地域共同研究センター, 助教授 (90008847)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
勝山 国久 資源環境技術総合研究所, 破壊工学部, 部長
金折 裕司 岐阜大学, 工学部, 教授 (60194883)
呉 智深 茨城大学, 工学部, 助教授 (00223438)
長尾 年恭 東海大学, 地震予知研究センター, 助教授 (20183890)
早川 正士 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (80023688)
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Keywords | 不連続体解析 / 地震 / 地震予知 / レーダー干渉法 / VAN法 / VLF法 / 地殻変動 / 断層 |
Research Abstract |
研究目的 本研究は、不連続体解析及び地殻変動解析システム開発のために下記項目を可能にすることを目的として行われた。 (1)実際の地殻構造及び地震により発生するエシュロン割れ目の再現が可能であること、(2)断層不連続面の力学特性を考慮しうる解析であること、(3)大きな断層をモデル化に反映でき、中小規模の不連続面は要素内の構成則として表現可能な解析であること、(4)亀裂の進展を考慮しながら不連続性岩盤での熱、流体、応力の連成解析が可能であること、(5)水圧、マグマ圧による岩体のマルチクラック進行性破壊が解析可能であること、(6)3次元場での断層、地層構造を含む地殻構造モデルによる解析及び不連続体としての解析結果の画像表示が可能であること、(7)大変形としての地質構造の解析が可能であること、(8)実験室規模の岩石の破壊実験の再現から、列島規模、アジア地域、地球規模的な地殻変動解析が可能であること。(9)レオロジー解析、さらには動的解析が可能であること。上記(1)〜(10)を満足する解析により、地殻変動解析の多くの目的が達成されるが、直下型の地震予知に対しては危険地域の特定には有効であるが、必ずしも直前予知につながらない。これに対しては別な角度からの検討を行い、地殻変動解析と併せ評価することにより、直前予知の精度を高めることも目標とした。新しい不連続体解析手法の開発(解析手法の特徴):結晶構造のような任意形状を有する要素に対し適用でき、要素の変形を考慮しながら要素間での滑り、開口を表現できる。また3次元不連続体場での熱、流体、応力の連成解析が可能となり、既に高温岩体地熱発電における水圧破砕、可採量増大技術に応用可能である。 解析に関しては当初の目的をほぼ達成できた。 モデル化:クラックを含む岩石片の3次元画像表示、断層を含む地殻構造のモデル化を行い、地殻変動解析を可能にし、更に構成則の構築を可能にした。 地震予知:レーダー干渉法、VAN法、VLF法、地震震源分布、古地震等に基づいた研究が進められ、直前地震予知に大きく前進した。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] R.Hamajima,S.Han,T.Suzuki,Y.Song: "Analysis of Discontinuous Rock Masses Based on the Variational Principle" Proc.3rd Asian Pacific Conf.on Computational Mechanics. Vol.3. 2229-2234 (1996)
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[Publications] R.Hamajima,S.Han,S.Nishimura H.Koide and Y.Song: "Evaluation of Active Faults by Crustal Movement Analysis" Proc.3rd Asian Pacific Conf.on Computational Mechanics. Vol.3. 989-994 (1996)
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[Publications] R.Hamajima, Y.Song and S.Han: "Progressive Failure Analysis in Study of Crustal Structures" Int.Symposium on Deformation and Progressive Failure in Geomechanics. (in perss). (1997)
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[Publications] R.Hamajima,Y.Song,and S.Han: "A Numerical Procedure for the Study of Deformation and Progressive Failure of Geomaterials" Int.Symposium on Deformation and Progressive Failure in Geomechanics. (in press). (1997)
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[Publications] T.Nagao,M.Uyeshim and S.Uyeda: "An Independent check of VAN's Criteria for Signal Recognition" Geophysical Research Letters. 23・11. 1441-1444 (1996)
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[Publications] X.Feng,T.Seto and K.Katsuyama: "Neural Dynamic Modelling on Earthquake Magnitude Series" Geophysical Journal International. (in press). 金折裕司 (1997)
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[Publications] 近未来社: "1996" 活断層系, (228)