1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06555179
|
Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
早川 元造 鳥取大学, 工学部, 教授 (60093621)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 稔 熊本大学, 工学部, 助教授 (90183540)
岡 宗雄 鳥取大学, 工学部, 教授 (60029866)
|
Keywords | X線回折用応力負荷ジグ, / 形状記憶合金, / TiNi合金, / X線応力測定, / 単結晶弾性定数, |
Research Abstract |
今年度は形状記憶合金を用いて,X線回折試料に2軸圧縮応力を負荷するジグの作成を行った. 目的とする仕様は直径18mm,厚さ4mm程度のX線回折用試料に200MPa以下の任意の応力を負荷できることある。 形状記憶合金としてTi-50.6Ni合金を選び、内径18.5mm、肉厚2〜5mmのパイプ(長さ100mm)を外注により作成した.これらのパイプより厚さ4mmのリングを切り出し、試験用の負荷リングとし,文献を参考にして,400℃×50hおよび400℃×1hの2種類の時効処理を施し,応力負荷特性を測定した. DSC測定による変態温度は以下の通りであった. これらのリングを2軸圧縮応力負荷用として用いるには,マルテンサイト相でリングの内孔を拡大する必要があるが,これは先端をテ-パ-加工したポンチを0℃に保持したリング内孔に押し込むことにより行った.リングの内孔に試料を挿入しない場合,リングはAf温度までの加熱で完全な形状回復を示した.内孔に試料を挿入した場合は,80℃までの加熱により試料に100〜250MPaの応力が負荷できたが.室温までの冷却に伴い負荷応力は9〜100MPaに低下した. 当初の目的の200MPaまでの応力は得られていないが,100MPaでも十分弾性定数測定に利用できるので,今後,別途準備したセラミックス試料をもちいてX線回折測定を行う.これと平行して,さらに負荷リングの改良を行い,より高い応力を負荷できるようにする予定である.
|