1994 Fiscal Year Annual Research Report
効率的電場印加方法による固液系混合物の連続式電気浸透脱水分離装置の試作研究
Project/Area Number |
06555240
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Research Institution | Oyama National College of Technology |
Principal Investigator |
吉田 裕志 小山工業高等専門学校, 物質工学科, 助教授 (30042542)
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Keywords | スラリー / 電気浸透脱水 / 連続式電気浸透脱水装置 / 交流電場 / 三重管型脱水装置 |
Research Abstract |
1.基本的な構造は垂直型の長い三重円筒管である脱水分離槽の装置本体には電場を印加できるように絶縁性のアクリル樹脂を用い、両側を管で挟まれたスラリー状固液混合物試料が通る三重管の真中の流路の管壁面をわずかに傾斜させることによって、試料が重力下で連続的に流下移動する間に自然に試料と電極との接触が良好になるように圧縮圧力を加えると同時に電場を印加し、液体の電気浸透作用によって試料の流れ方向と直角方向すなわち水平方向の管の内側と外側の両方向へ脱水分離ができるような装置を作製した。 2.脱水装置本体は2種類とし、一つは垂直円筒管の上下方向を大きく二つの部分に分けて試料の流れ方向に対して電極の極性を切り替えて直流電場を印加できるような構造にし、また別のもう一種類は、交流電源および発信機を用いて波形や周波数を変えた交流電場を印加できるような構造にした。 3.電極材料として、初めてステレンス性多孔板を用いてテ-パ-付きの細長い円筒管に加工しようと試みたが工作上作製することは極めて困難であったので、ステンレス性金網を成型し、これをろ過布と重ねた構造にしたものを使用することにした。 4.貯槽タンクでスラリー試料の濃度を攪拌機で均一にし、定量ポンプで貯槽タンクから上記の脱水装置本体へ連続的に供給することによって試験的に装置の運転操作を行ったところ、細長い金網上電極が部分的に膨らむ状態になってしまい、安定した脱水実験の実施がやや難しいことがわかった。したがって、次年度には電極材料として金属濾材を成型加工したものを使用して研究の発展継続を予定している。
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