1995 Fiscal Year Annual Research Report
液晶ピッチの紡糸ならびに炭化制御による高強度ピッチ系炭素繊維の製造
Project/Area Number |
06555275
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
持田 勲 九州大学, 機能物質科学研究所, 教授 (20037758)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸島 宏 東燃株式会社, 総合研究所, 研究員
高島 洋明 日本石油株式会社, 中央研究所, 室長
坂西 欣也 九州大学, 機能物質科学研究所, 助手 (60183365)
光来 要三 九州大学, 機能物質科学研究所, 助教授 (50122693)
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Keywords | 液晶ピッチ / 炭素繊維 / 紡糸 / マイクロドメイン / 配向度 / 黒鉛化性 / メソフェーズピッチ / 結晶性 |
Research Abstract |
本年度は、5〜7μm直径のピッチ系炭素繊維の製造で、形状、分子配向を制御する紡糸、最適不融化反応および最適炭化反応の考案と解析を行った。Lc方向の積層の発達を抑制し、Lc方向の面拡大を促進した繊維の製造を目的として、そのための各工程での化学を解明した。 1.高温度高速度紡糸 Non Newtonian流れの分子積層のスタックモデルをもとにマイクロドメインの変形を明らかにして、分子配向制御を試みた。 2.低温高圧力紡糸 液晶ピッチの光学組織、マイクロドメイン単位が固定している軟化点付近で紡糸した繊維の光学組織、マイクロドメイン単位寸法の制御を試みた。ノズル中の液晶ピッチの組織は紡糸に先立ち攪拌し、ノズル直後急冷して調製して製造する。高圧力紡糸の可能な紡糸器を試作し、高圧力紡糸が可能となった。 3.ダイスエルを制御した紡糸による繊維形状ならびに分子配向の制御 既存の紡糸に冷却装置を付設し、ノズル孔直径の冷却速度を調整し、ダイスエリングを制御して繊維形状ならびに分子配向への影響を調べた。この方法により薄積層ランダムマイクロドメイン組織の繊維の調製ができた。液晶ピッチの分子構造-分子積層の影響を、その粘弾性から解析した。ノズル形状を工夫し、ノズル直後の糸形状を変化させた場合の内部組織の形状に与える効果を検討した。 メソフェーズピッチに対する濡れ性の異なるノズル材料による分子配向制御について 種々の金属、炭素材をノズル壁面とする紡糸器を試作し、その断面配向に与える影響を調べた。その結果ノズル壁面の濡れ性が生成繊維の分子配向に大きく影響することがわかった。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] S.-H.Yoon,Y.Korai,I.Mochida: "Assessment and optimization of the stabilization process of mesophase pitch fibers by thermal analyses" Carbon. 32. 281-287 (1994)
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[Publications] K.E.Yoon,E.S.Lee,Y.Korai,I.Mochida,K.Yanagida,K.Take: "Comparison of mesophase pitches derived from C8 and C9 aromatic hydrocarbons" Carbon. 32. 453-459 (1994)
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[Publications] F.Fortin,S.-H.Yoon,Y.Korai,I.Mochida: "Reorganization of molecular alignment in naphthalene and methyl-naphthalene derived pitches" Carbon. 32. 979-989 (1994)
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[Publications] S.-H.Yoon,Y.Korai,I.Mochida,: "Pleat structure of the mesophase pitch-based carbon fiber" Carbon. 32. 1182-1185 (1994)
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[Publications] I.Mochida,K.H.An.Y.Korai: "Preparation of nitrogen containing pitches from quinoline and isoquinoline by aid of AlCl_3" Carbon. 33. 1069-1077 (1995)
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[Publications] I.Mochida,K.H.An,Y.Korai: "Catalytic condensation of isoquinoline into pitch in higher yield in the presence of nitro solvents" Carbon. 33. 1079-1084 (1995)
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[Publications] I.Mochida,S.-H.Yoon,Y.Korai,K.Kanno,Y.Sakai,M.Komatsu: "Chemtech" Carbon fibers from aromatic hydrocarbons, 29-37 (1995)