1995 Fiscal Year Annual Research Report
新自由主義的政策下での日米情報エレクトロニクス企業の展開と国際分業の構造変動分析
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06630035
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Research Institution | Hokkai-Gakuen University |
Principal Investigator |
山田 誠治 北海学園大学, 経済学部, 助教授 (60220381)
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Keywords | エレクトロニクス産業 / 電気通信業 / 新自由主義 / 国際分業 / イノベーション |
Research Abstract |
今年度の着目点は、電気通信放送等のサービス分野・ソフトウェア分野を含めたイノベーションの展開過程の整理を踏まえて、特に1980年代にその位相が働きつつある日米を中軸とした競争力問題の背景にあるハードウェア・ソフトウェアの構造変化の推移の分析、その基底にある日本とアメリカの主導企業のグローバル戦略の経緯、それらの企業展開とこれらの企業相互影響下にあるアジアの企業の成長も視野にいれ、特にアジアNIEsでの市場の拡大過程を考察することにあった。 この作業は、予定していた2回の調査出張が1回しかできなかったが、東京に存在する専門情報図書館・業界団体・研究所から統計資料を中心にした資料収集を行い、また、新聞、雑誌、図書、ならびに内外のコンピュータ・データベースを活用して、企業戦略の時系列展開についての整理を行ったが、費用-効果の関係で、コンピュータ・データベースの利用は予定よりも縮小しながら作業を進めた。 第二課題は、上の考察と平行しながら、情報エレクトロニクス企業の戦略の結果を各国の情報エレクトロニクス産業の統計の中に位置づけ、その中から主導企業を抽出し、特に構造変化の激しい部門でのリーディング企業のグローバル戦略の解析に力点を置いた。政策との相互連関の分析も、国際分業関係の全体構造を念頭に置きながら分析を進めた。 全体的にこの分野に関係した企業戦略論・技術革新論・各国経済論・世界経済論で打ち出されている論点のサーベイ・整理も前進し、第一の課題で達成しつつある類型化作業を前提にしてその総合化を進める段階にある。
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