1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06640362
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
宮崎 英昭 国立天文台, 乗鞍コロナ観測所, 助教授 (00012873)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 節子 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (30017404)
一本 潔 国立天文台, 太陽物理学研究系, 助手 (70193456)
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Keywords | 太陽の対流層の力学とダイナモ作用 / 太陽面振動 微小速度場 / 長期安定性磁気光学フィルター / 高温ナトリウム ガスセル |
Research Abstract |
研究目的は、特殊な磁気蒸発光学フィルターを作成し、それを使って、太陽面対流圏の高精度の速度場、磁気情報を得るのが目的であるが、すでに開発した現用のフィルターを改良して、性能向上を目指し、かつ又、長期安定性のあるフィルターにし、安定した高精度のデータを取得しようとするものである。 今年度は、此のフィルター用チューブの材料の手配から始めた。我々が必要としているフィルターチューブの窓材のYAG(Yttrium-Aluminium-Garnel)結晶は、世界的にも、製造できる会社はごくわずかである。国内では、住友金属鉱山(株)の一社のみである。 このフィルターとして使えるタイプは、サマリウム(Sm)が混入されていないアンドープYAG結晶で、特殊な製造工程が必要であったため、何段にもわたる技術的な打ち合せの末、長時日を要しての製造となった。素材製造の後、結晶面の切り出し、最終の研磨工程で光学面仕上げの加工を行なった。また、フィルターチューブの胴部に使用する特殊ガラスは、加工性が非常に悪く、加工には、厳しい条件が必要で、困難な実験を繰り返し長時日を要して完成した。今後は、YAGの窓材とチューブ胴部との封着を経て、ナトリウムの真空封入を終了し、フィルターチューブを完成する。(担当:和田節子) 此のあと、フィルターの加熱テストを行い、エージング工程を経て、フィルターを完成させる。(担当:宮崎英昭・和田節子) データを取得するための光学系および制御系等の周辺機器は、概ね整ったが、フィルターチューブ加熱用真空容器の改良を現在、進めている段階である。(担当:宮崎英昭) データ取得・解析用プログラムは、ほぼ出来上がったが、今後、少しの手直しをして、完成の予定である。
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