1994 Fiscal Year Annual Research Report
氷Ih-XI相転移をガラス転移として扱う統計力学的研究
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06640493
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
徳永 正晴 北海道大学, 理学部, 教授 (60001682)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
根本 幸児 北海道大学, 理学部, 助教授 (60202248)
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Keywords | ice rule / slaterモデル / グラス / 臨界散乱 |
Research Abstract |
1.Ice ruleの制約下で可能な水素配置の揺らぎをしらべるため,(a)各水素結合上での水素の位置,又は(b)H_2Oの6つの配向間の相関関数のFourier成分を調べている。 (1)(a)の立場で,KDPのSlaterモデルにおける中性子臨界散乱の逆格子空間での強度分布の数値計算をワークステーションを使用して行った。Bethe近似で実験とよく似た強度分布が得られた(論文印刷中) (2)x線散乱に主要な役割を果たすOの散乱への寄与を取り入れるため,(b)の立場で6配向回転子間の相関関数をBethe近似で計算した。6x6行列の定式化の計算はワークステーションを使用し,まずSlaterモデルと同じ帯電率が導けることを確かめた。Fourier成分についてKDPで確かめた後,氷に適用して数値計算する。 (3)簡単な相関関数の計算方法として,吉森らがFe_3O_4のFe^<+2>とFe^<+3>の配列の問題に適用した方法がある。この方法を氷立方相及びIh相での水素位置間の相関関数のFourier成分の計算に適用して定式化し,数値計算をワークステーションを使用して行っている。 2.多くの準安定状態を有するGlass相の平衡状態への緩和時間が,モンテカルロシミュレーションに於いて無限となることを逃げるために拡張アンサンブルの方法が提案されている。これを実際に3次元±J Isingモデルに応用しspin glass秩序度の分布関数を大型計算機で計算した(物理学会シンポジウム招待講演,論文投稿中)。この研究費を使用した調査の結果,氷ではspinと異なり6個以上のHの位置をclusterにまとめて動かす必要があることが解ったので,そのシミュレーションへの適用を意図している。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] M.Tokunaga: "Diffused Scattering originated from the Ice Rule" Ferroelectrics. (印刷中). (1995)
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[Publications] K.Fukusima: "The Spin Dynamics of the 3D±J Ising Spin Glass model in High Temperature Region" J.Phys.Soc.Jpn.