1994 Fiscal Year Annual Research Report
樹脂サンドイッチ鋼板のプレス形成時の粘弾塑性大変形挙動とはく離条件
Project/Area Number |
06650112
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
吉田 総仁 広島大学, 工学部, 教授 (50016797)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 達夫 広島大学, 工学部, 助手 (00233338)
|
Keywords | 樹脂サンドイッチ鋼板 / プレス成形 / 粘弾塑性 / 大変形 / 剥離 / FEMシミュレーション / 実験解析 |
Research Abstract |
研究概要 本研究は樹脂サンドイッチ鋼板のプレス成形性について,最適成形条件の解析的決定法を確立することを目的とし,特に未解明な事項の多いプレス成型時の粘弾塑性大変形挙動と剥離条件について検討し樹脂特性を考慮することのできるFEMシミュレーション手法を確立した. 結果として,以下のことが得られた. 1.樹脂の粘弾塑性大変形挙動について (1)アクリル系(2種類),ポリエチレン系,ポリプロピレン系の4種類の樹脂について,せん断試験により,剥離にいたるまでの挙動を調査し,単純せん断におけるせん断応力やせん断ひずみの限界値について明らかにした. (2)上記(1)の4種類の樹脂について樹脂の繰り返しせん断試験により,粘弾塑性大変形挙動について調査し,その応力-ひずみ関係を記述する弾塑性構成式を決定した. 2.制振鋼板のプレス成形のFEMシミュレーション (1)上記の構成式を組み込んだ剛塑性,及び弾塑性FEMプログラムを開発した. (2)上記(1)のプログラムを用いて,代表的なプレス成形としてハット型曲げの解析を行った.また,解析結果と対応する実験を行い,外形形状や,樹脂のせん断変形分布について解析結果と比較検討したところ,比較的よく一致する結果が得られた. (3)解析結果より求められた表裏鋼板のずれ量から,1.の(1)より得られた結果との比較により樹脂層の剥離の有無についてある程度予測できることが分かった. 剛塑性FEMと弾塑性FEMとの結果の比較より,これらの解析手法の長所,短所について検討した.
|