1994 Fiscal Year Annual Research Report
振動薄板による円柱まわりの流れのアクティブコントロール
Project/Area Number |
06650199
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
宮田 勝文 山梨大学, 工学部, 教授 (10023318)
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Keywords | 乱流せん断流 / 円柱まわりの流れ / アクティブコントロール / 円柱抗力 / ストロハル数 / 周期的撹乱 / 撹乱流 / 振動薄板 |
Research Abstract |
一様流中の2次元的円柱まわりの流れを制御する目的で,ここでは流れに平行な薄板を円柱の側面に於いて円柱の抗力と渦の離脱周波数におよぼす影響を薄板と円柱の種々の相対位置について実験的に調べた。円柱の径と一様流速にもとづくRe数は,渦の周期的離脱が明確に認められる最大のRe数である10^4とし,薄板の円柱に対する流れ方向の相対的位置は,CASE1:薄板の後縁が円柱中心に一致する場合,CASE2:薄板と円柱の中心線が一致する場合,CASE3:薄板の前縁が円柱の中心線と一致する場合の3種類,また薄板の円柱側面からの距離は,円柱の前方淀み点から90度の位置における境界層厚さの0.5〜5倍の範囲とした。さらに,各条件下で薄板を平均抑え角ゼロのまわりに非撹乱時の渦離脱周波数(155Hz)を中心とした回転振動数で微小角回転振動させた場合についても測定を行ない以下を示す結果を得た。 (1)CASE1の場合,薄板の効果は円柱側壁からの距離にかかわらず抗力の増大側に作用する。 (2)CASE2の場合,薄板が境界層の外側にある場合には抗力の低減がみられる。 (3)CASE3の場合,円柱側壁からの距離にかかわらず10〜20%の抗力の低減がみられる。 (4)CASE2,CASE3の抗力低減の原因は円柱の背圧の増大にある。 (5)円柱抗力の変化と渦離脱周波数(St数)の変化の傾向が薄板を流れの対称面に置いた場合と逆である。 これらの結果におよぼす薄板の回転振動の影響は,実験に用いた回転振動数(40〜200Hz)と回転角(1.0〜7.6度)の範囲ではみられない。
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