1994 Fiscal Year Annual Research Report
時間相関を有する伝送特性劣化要因に対する符号化変調系の特性評価と最適化の研究
Project/Area Number |
06650405
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
荻原 春生 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (30185532)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
兼田 一幸 佐世保工業高等専門学校, 講師 (60224622)
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Keywords | トレリス符号化 / 符号化変調 / 多レベル符号化 / フェージング / マルコフモデル / マルコフ性雑音 / インポータンスサンプリング / バタチャリヤの上界 |
Research Abstract |
トレリス符号化変調については、マルコフ性雑音を受ける伝送路を通って来た信号を最尤復号したときのビット誤り率の上界式と、フェージングの様に伝送路の利得がマルコフ変動する伝送路を通って来た信号を最尤復号したときの、ビット誤り率の上界式を、伝送路の利得が既知の場合と未知の場合それぞれについて導出した。さらに、それぞれの場合の、最尤受信アルゴリズムを導き、計算機シミュレーションを行い、先に求めたビット誤り率の上界がタイトであることを示した。 多レベル符号化法については、上記伝送路モデルについて、1符号ブロック内に、マルコフモデルの各状態が表れる数の確率母関数を求め、それをもとに、ビット誤り率の近似式を導出し、この近似式に基き、最適な誤り訂正能力配分を求め、シミュレーション結果と比較し、近似式および求めた訂正能力配分の妥当性を確認した。 インポータンスサンプリングについては、フェージングとガウス雑音を受けた信号を自動利得回路とディインタリーブ回路を通すと非ガウス雑音を受けたフェージングを受けない信号に変換されることから、非ガウス雑音に対する高速シミュレーション用の変形された雑音の確率密度関数を設計する手法を、誤り率の上界を評価するときに用いるバタチャリヤの上界の算出法から発想を得て提案し、計算機シミュレーションにより、その有効性を確かめた。
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