1995 Fiscal Year Annual Research Report
水中橋梁の流体力学的動的応答解析法に関する基礎的研究
Project/Area Number |
06650521
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Research Institution | TOTTORI UNIVERSITY |
Principal Investigator |
神部 俊一 鳥取大学, 工学部, 教授 (70032018)
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Keywords | 水中トンネル(橋梁) / 抗力係数 / 揚力係数 / モーメント係数 / ストローハル数 / 固有振動数 |
Research Abstract |
鉄筋コンクリート製で厚み比が2の筒状楕円柱体を構造本体とする水中トンネル(橋梁)が、海面下30mの位置に設置されて一様流速の潮流の作用下にある場合を想定し、構造本体周りの高レイノルズ数領域(Re≧10^7)における流れ場を離散渦法により解析して非定常流体力と各種の流体力学的特性値を算定した。 構造本体の迎え角αを0゚から5゚まで1゚間隔で変化させて時間的に変動する抗力係数、揚力係数およびモーメント係数の時間平均値C^^-_D,C^^-_L,C^^-_Mを求めたところ、抗力係数は迎え角によ等頭にほぼ一定でC^^-_D【similar or equal】0.71 であり、揚力係数とモーメント係数は迎え角におおむね比例しておりC^^-_L【similar or equal】0.054α,C^^-_M【similar or equal】0.0011αの関係式が得られた。 なお、揚力係数とモーメント係数の時間的な変動の周期性に着目して高速フーリエ変換を利用してパワースペクトル密度関数を求めたところ、狭帯域の周波数特性を示した。 この極大値に対する周波数を渦放出周波数とみなして算定したストローハル数S_hは迎え角によらずほぼ一定の値、S_h【similar or equal】0.36になった。 次に、水中トンネルの構造モデルを弾性支承上の5径間連続梁とみなして自由振動解析を行ったところ、鉛直面内における曲げ振動の対称1次振動数が渦放出周波数のおよそ3.6倍になった。 しかし、この研究では構造本体の運動と流れ場との相互干渉を考えていないので、この計算結果から渦励振などの流体力学的不安定現象が発生しないとの結論を引き出すのは早計であって、同期現象が発生する危険性については今後の検討課題であると考える。
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