1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06650610
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Research Institution | Hachinohe Institute of Technology |
Principal Investigator |
福士 憲一 八戸工業大学, 工学部, 助教授 (70124899)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 米司 八戸工業大学, 工学部, 教授 (40118196)
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Keywords | 生物砂ろ過 / 生物膜 / 浄水処理 / 微量有害成分 / 生物化学的機能 |
Research Abstract |
緩速ろ過の生物科学的機能を従来の急速ろ過に付加し、これにより微量有害成分の除去を高速に行うことを意図して、MnとDBSを対象に生物砂ろ過の実験を長期間行い、かつアンモニア硝化との競合関係を調べた。結果をまとめると次のようになる。 1.Mn、DBSの各単成分系の除去特性 (1)両者とも硝化の場合に比べてスタートアップ期間は極めて長い。しかし、一旦除去の発現が見られた後は50〜100m/日といったろ速で生物ろ過が持続可能である。 (2)Mnについては微生物の酸化・沈着作用によりほぼ100%の除去が可能である。DBSについては除去率が約70%〜80%どまりであり、かつろ過が安定しない場合もある。 (3)通水速度、濃度変動、逆洗の短期的な影響は大きい。ただし、定期的な逆洗を継続すればその影響は次第になくなり、安定な除去を期待できる。低水温については約6℃までは耐えた。 2.マンガン、界面活性剤、アンモニアの多成分系における除去特性 本結果ではMnまたはDBSの生物学的除去特性は、アンモニア硝化と競合してこれに妨害される結果となった。その機構について今後検討する必要がある。 3.低濃度系を対象とした多成分系の動力学モデルの可能性 単成分系の非定常生物膜モデルを多成分系のモデルへ拡張することを検討した。しかし、生物膜の棲み分けモデル、生物反応諸係数の取扱い、逆洗の取扱いについて問題が残り、拡張の道筋をまとめたにとどまった。今後さらに検討してゆく予定である。
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Research Products
(2 results)