1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06650666
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Research Institution | Akita National College of Technology |
Principal Investigator |
山本 里見 秋田工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (90182625)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
僧理 栄司 秋田工業高等専門学校, 環境都市工学科, 助手 (10226706)
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Keywords | 木造住宅 / 木造軸組構法 / 断熱材 / 結露 |
Research Abstract |
研究課題(2)「セルロースファイバーの壁への適正挿入法の検討(通気層確保の必要性)」について実験を行った。 同一寸法の実験棟2棟(床面積2坪)をセルロースファイバーで断熱施工し(壁、床下、天井)、1棟には壁内通気層を設け、他棟は壁内通気層なしとした。棟内の温度、相対湿度を個室暖房家庭と同様に変化させるため、朝7時に暖房を入れ、22時に暖房を止めた。暖房時には室温22℃、相対湿度80%に制御し、壁内に埋め込んだ160個の熱電対および湿度センサーで2カ月間(1995年1月初旬から3月初旬まで)連続測定した。 測定結果の検討にとりかかっているが、現在までに以下が明らかになった。 1)暖房を開始する前の朝6時の室温に両棟での差はない。 2)小屋裏の温度推移に大きな差が見られる。通気層があると、そこからの冷気で小屋裏が冷やされ、天井断熱材の温度が低くなり結露しやすい条件になる。 3)壁内断熱材の水分含有量は通気層をなくすと、わずかではあるが上昇する。 4)コンクリート基礎を外断熱すると、床下空間の温度は外気が-10℃になっても0℃以下にはならず、床下水道配管の不凍化の対策になる可能性がある。 本年度実験では、相対湿度の制御が十分でなかったので、温度測定値は十分に利用できるが、断熱材や木部の濡れなどに再現性が懸念される。夏期までに制御系の確立をはかり、平成7年冬期での測定に備える。
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