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1994 Fiscal Year Annual Research Report

メカニカルアロイング法を活用した低温領域の平衡状態図決定に関する基礎研究

Research Project

Project/Area Number 06650724
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

古谷野 有  名古屋大学, 工学部, 助手 (00215419)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 福永 俊晴  名古屋大学, 工学部, 助教授 (60142072)
水谷 宇一郎  名古屋大学, 工学部, 教授 (00072679)
Keywordsメカニカルアロイレグ / 平衡状態図 / Fe-Cr / σ相
Research Abstract

新物質合成を試みるときのガイドラインである平衡状態は既に確立されているものと受け取られがちであるが、その低温領域については未だ決定されていない系が数多く存在する。それは低温では実験が不可能なほど原子の拡散速度や相変態速度が遅く平衡状態図決定に関する確かなデータを得ることが出来ないことに起因している。我々はメカニカルアロイング(MA)試料がバルク試料に比べて極めて早く相変態を起こすことを見いだし、これを低温領域平衡状態図決定に利用する基礎研究を進めている。本年度は最新の平衡状態図に疑問が投げかけられているFe-Cr系を取り上げ、MA試料が平衡状態図決定に有効であることを実証した。
Fe-Cr系にはσ相という低温相があり、500℃前後の共析反応によりα-Feとα-Crの2相に分解すると言われている。我々はMAで高温相であるα-(Fe、Cr)を作製し、熱処理によりσ相の生成過程を調べ、比較的短時間のうちに480℃でσ相が生成することを確認した。この結果は最新の平衡状態図が間違っていること、そしてMA試料が低温領域平衡状態図決定に有効であることが明示するものである。MA試料の相変態が速く振興する理由は、結晶粒径がバルク試料より数桁小さい(1000A程度)ためであることがわかった。そこでMAと同様に結晶粒径の小さい試料を作製しうる手法である超高速スパッタ法の検討を既設のスパッタ装置で行い、MA試料と同程度の速度で相変態が進行することを見いだした。本年度の予算で購入したターボ分子ポンプを使い、現在スパッタ装置の作製を進めている。
本年度の研究成果は英語論文と日本トライボロジー学会に依頼された解説記事にまとめ、それぞれ「Journal of Materials Science Letters」と「トライボロジスト」誌に投稿した。

URL: 

Published: 1996-04-08   Modified: 2016-04-21  

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