1995 Fiscal Year Annual Research Report
フレキシブルポンチを用いた静水圧対向プラスチック及び複合材料の深絞り加工の研究
Project/Area Number |
06650815
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Research Institution | Science University of Tokyo |
Principal Investigator |
中山 登史男 東京理科大学, 工学部, 助教授 (40084397)
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Keywords | 深絞り加工 / プラスチック / ポリマー / ウレタンパッド法 / ウレタンリング法 / フレキシブルパット / ポリマーの深絞り |
Research Abstract |
第2年次は,1年次の結果から,ポンチ・ダイによるプラスチックの深絞りでは,ポンチの突きによる板材の伸びが起こり,厚みの減少のため背圧を付加が不可能となった.従って,表題で示した静水圧対向処理ができなくなり,それに変わるウレタン(フレキシブル)パッドおよびリングを用いた成形法を採用せざるを得なかったので,当初の路線から新しく研究方針の転換を図った.ただし,フレキシブル材の使用はその進路は崩してない.1.はじめに,昨年試作した装置を改良し,こちらではウレタンリングを用いる方法と,ウレタンパッド・金属型ダイの2種類で本研究を進める.(本年の費用は装置の改良にほぼ費やされた) 2.試験材料は,ピリプロピレン(0.8mm)板材,実験条件は,加工温度,室温,70℃,無潤滑,ひまし油潤滑(試料/ダイ間),ロジン増摩材(試料/ウレタン間)を用いた場合について比較検討した.また,ウレタンパッド・型ダイ法では,ロジン使用の場合,水浴中でのハイドラフィルム状態での深絞りを試みた. 3.以上の結果から,ウエタンパッド・ダイ法では50℃以下では絞り材に白化を生じ,通常のポンチ・ダイ法と同じ結果が得られた.ウレタンリング法では白化が生じにくい.即ち絞り材は伸ばされにくい.70℃での深絞りは白化減少がやや消滅する.ウレタンパッダ・ダイ法では,水中での深絞りは,潤滑効果により無潤滑状態より深絞り性が僅か向上した. 4.以上の結果から,プラスチック材料の深絞り成形において,ウレタンパッド・ダイ法ではまだ板厚減少が見られたが,ウレタンリングを用いた方法は成形品の板厚が元材の板厚とほぼ同じ均一に成形することができ,かなり有効な加工法であることが明らかとされた.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 中山登史男・横田隆広: "フレキシブルポンチによるPP及びGFPPの深絞り加工" 塑性加工講演論文集. 46. 337-338 (1995)
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[Publications] 高橋秀和(中山登史男): "ポリプロピレン板のウレタンリングを用いた深絞り特性" 平成7年度卒業研究論文(東京理科大学工学部機械工学科). 1-90 (1996)
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[Publications] 山田牧人(中山登史男): "ウレタンパッドを用いたポリプロピレンの深絞り加工の研究" 平成7年度卒業研究論文(東京理科大学工学部機械工学科). 1-117 (1996)
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[Publications] 中山登史男・横田隆広: "フレキシブルポンチによるポリプロピレン及びその複合材料の深絞り加工" 塑性と加工. ((発表予定))