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1994 Fiscal Year Annual Research Report

レオペクシー性高分子液体の粘弾性に関する研究

Research Project

Project/Area Number 06651051
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

尾崎 邦宏  京都大学, 化学研究所, 教授 (00027046)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 根本 紀夫  九州大学, 工学部, 教授 (90027053)
井上 正志  京都大学, 化学研究所, 助手 (80201937)
Keywordsレオペクシー / 高分子溶液 / レオロジー / 粘弾性 / ポリビニルアルコール / 粘度
Research Abstract

本研究の目的は、大多数の液体とは逆に、流動の変形速度の増加に伴って粘度の増加するレオペクシー性高分子液体の探索およびそのような液体の特性の精密な記述法の確立であった。
まず探索に関しては、すでに周知のポリビニルアルコール類似の構造の多数の高分子の溶液について粘度の測定を行い、ある種の多糖類と硼酸ナトリウムの水溶液でレオペクシー挙動が検出されることを確認した。一方、末端に水酸基やカルボキシル基を持ち溶液中で会合することが期待される物質については、いずれも通常の非ニュートン粘度しか観測されなかった。
最も典型的なレオペクシー性液体であるポリビニルアルコール-硼酸ナトリウム水溶液については、動的粘弾性、定常および非定常流動でのレオロジー特性の詳細な測定を行ったが、その際本研究費で購入したディジタルレコーダーを活用することにより、効率よい測定を遂行することができた。これらのデータに基づいて、レオペクシー性高分子液体の流動特性を表す構成方程式を初めて導くことができた。
また同じ溶液について動的光散乱測定を行い、光散乱から得られる緩和時間がレオロジー的に求められるものと一致すること、この緩和が拡散緩和ではなくて構造緩和であることなどを明らかにした。これらの結果から、このような高分子液体中では、高分子鎖が単純にからみ合って運動が束縛されるのではなくて、鎖どうしが水素結合によって相当時間にわたって結合して網目構造を形成していることが明らかになった。

URL: 

Published: 1996-04-08   Modified: 2016-04-21  

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