1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06660202
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
荻山 紘一 山形大学, 農学部, 教授 (60038239)
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Keywords | スギ枝葉抽出成分 / 発芽・成長試験 / 菌糸成長試験 / マツオ-ジ / スギヒラタケ / ナメコ / マイタケ / 樹幹流 |
Research Abstract |
スギ枝葉の主要抽出成分としてent-カウレン、(+)フィロクラデン、ent-スクラレンの各ジテルペン炭化水素をグラム単位で分離・精製した。また、サンダラコピマ-ル酸、イソピマ-ル酸、コムニン酸、クリプトメリヂオールを分離・同定した。これらの物質と市販のアブシジン酸、心材抽出物から分離したフェルギノールについてスギ苗木および各種植物種子(イネ、芝生、レタス、白菜)の発芽・成長試験と担子菌(スギヒラタケ、マツオ-ジ、ナメコ、マイタケ)菌糸成長試験を実施した。アブシジン酸に匹敵する植物種子発芽成長阻害物質は認められず、クリプトメリヂオールが弱い活性を示すに留まり、また、カウレンに弱い発芽・成長促進効果が認められただけで、他の物質については顕著な効果は認められなかった。菌糸成長作用についてはフェルギノールに匹敵する強い阻害物質は認められず、コムニン酸、クリプトメリジオールに中程度の成長阻害が認められたに留まった。スギ苗木を用いる生物検定は実験条件の不備もあり、未だ明瞭な結果を得るに至らなかったが、スギの枝葉あるいは樹幹を蒸留水で洗浄して得た洗浄液のpHは、いずれも酸性側に偏った値を示し、スギ林内では雨水は酸性化されることが認められた。この原因物質については現在調査中であり、スギの衰退と関連して興味深い。担子菌(スギヒラタケ、マツオ-ジ、ナメコ、マイタケ)の液体培養による生分解実験では、購入した分光光度計を用い、主要抽出物は短期間に消費されることを認めた。生成物と、その私物活性については、これらの菌の適正培地pH(pH5.5)と関連して今後、検討の予定である。
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