1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06660264
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
槌本 六良 長崎大学, 水産学部, 教授 (20080525)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橘 勝康 長崎大学, 水産学部, 助教授 (20171712)
原 研治 長崎大学, 水産学部, 助教授 (10039737)
石原 忠 長崎大学, 水産学部, 教授 (40039722)
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Keywords | 死後硬直 / 筋タイプ / ピンク筋 |
Research Abstract |
種々の食用魚種における筋タイプと死後硬直進行を検討し、以下の結果を得た。 種々の魚種の普通筋にはタイプII-aとII-b及びピンク筋の筋タイプが存在したが、その死後硬直との関係では、普通筋部にピンク筋が介在している魚種の死後硬直の進行速度とその到達レベルが高かった。 白筋・ピンク筋・赤筋の分取し易いコイを用いて検討を行ったところ以下の結果を得た。 筋肉内エネルギー貯蔵物質(ATP関連化合物総量・グリコーゲン量)はピンク筋・白筋・赤筋の順で多く、乳酸脱水素酵活性は白筋とピンク筋が赤筋に比較して高かった。すなわちピンク筋の嫌気的代謝能力は極めて高かった。 筋タイプ別の死後硬直の進行はピンク筋・赤筋・白筋の順に速く、アクトミオシンの超沈殿反応でみた筋収縮モデルではピンク筋と白筋が赤筋よりそのレベルが高かった。筋原線維Mg^<2+>-ATPase活性ピンク筋・白筋・赤筋の順で高かった。 各筋タイプから調節した筋小胞体のCa放出能・Ca up take・Ca^<2+>-ATPasaからみたCa^<2+>調節能はピンク筋と白筋が赤筋よ 高かった。また電子顕微鏡を用いた形態計測の結果、筋小胞体の筋原線維に対する充実度(容積占有率・表面積率)はピンク筋・白筋・赤筋の順で高かった。すなわち、筋肉の収縮を支配し死後硬直進行に大きく係わるCa^<2+>調節能はピンク筋が最も高いと考えられた。 以上の結果より、普通筋部へのピンク筋の介在が死後硬直の進行を速めると同時にその収縮レベルを高くしていると考えられた。
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