1994 Fiscal Year Annual Research Report
ルーメン微生物によるカロテノイドの代謝に関する研究
Project/Area Number |
06660361
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
富田 純史 宮崎大学, 農学部, 助教授 (70113230)
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Keywords | カロテノイド / ルーメン微生物 / 高速液体クロマトグラフィ / カロテン |
Research Abstract |
平成6年度は、反芻家畜として牛及びヤギから採取したルーメン液中に含まれるカロテン・カロテノイドを高速液体クロマト(HPLC)を用いて、分離、同定、定量を行い、ルーメン中における主なカロテン・カロテノイドを明らかにした。 (1)本研究機関の小川博之助教授によってフィスチュラを装着され、一定の飼育条件にある牛並びにヤギから、ルーメン液を採取した。 (2)ルーメン液から固形物をガ-ゼで濾過して除去した液を調製した。 (3)本液から、小野寺良次教授が開発した手技・手法によりプロトゾア、バクテリアを分画し、炭酸ガス培養器を利用して培養した。 (4)各画分についてHPLCを用いてカロテン・カロテノイドを測定した。 (5)給与中の飼料についてもカロテン・カロテノイドの分析を行った。 (6)給与後、経時的に分析を行い、飼料に主に含まれるカロテン・カロテノイドの種類と量が、ルーメン液及び各種ルーメン微生物によってどのように変化し、取り込まれているのかを明らかにした。 [今後の展開] ルーメン液中に含まれるカロテン・カロテノイドを高速液体クロマト(HPLC)を用いて、分離、同定、定量を行い、ルーメン中における主なカロテン・カロテノイドを明らかにすることができた。とくに、各分析段階について技術的手技的問題点を概ね解決し得たので、平成7年度においてはある部分はルーチンに解析を進めることが出来ると考えられる。残された課題としては、牧草中では認められないが、ルーメン液中やルーメン微生物中にカロテン・カロテノイド画分に代謝・分解生成物と思われる幾つかの画分を検出したが、個々の同定が困難なため、今後解決することとした。
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