1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06670511
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Research Institution | Asahikawa medical college |
Principal Investigator |
山寺 一司 旭川医科大学, 医学部, 助手 (10220419)
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Keywords | 慢性膵炎 / Pancreatic stone protein / 膵液 |
Research Abstract |
膵石形成機序に関与している2種の膵分泌蛋白、PSPとGP2について検討した。活性部位にたいする特異抗体を作成し、Western blotting法により膵液の活性型PSP(PSP S2-5)濃度の測定した。活性型PSP濃度(μg/mg of total protein)のmean【plus-minus】SDは、非膵疾患群(n=8)では47.1【plus-minus】13.1μg/mg、慢性膵炎群(n=6)では16.3【plus-minus】16.2μg/mgであり慢性膵炎群では74%減少していた(p=0.002)。すなわち、in vitroにおいて炭酸カルシウムの析出を抑制するPSP S2-5の生理的な分泌量は膵液蛋白の約5%であり、慢性膵炎におけるPSP S2-5濃度は著明に減少している結果から、慢性膵炎での膵石形成にはPSP S2-5濃度の低下が重要な要因であること明らかにされた。一方、GP2については、膵液からの精製法は未だ確立しておらず、膵液中でのGP2の存在様式、物理化学的性質についての検討は、今後の課
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