1996 Fiscal Year Annual Research Report
心疾患モデルラットとハムスターの病態評価-心エコー図、ドプラ冠血流計およびカテーテル法による-
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06670737
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
中川 雅夫 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (30079785)
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Keywords | WKY / NCrj / 脂肪酸代謝 / インドメサシン / 動脈管 / 神経堤細胞 / SHR / ACE阻害薬 / Angiotensin II阻害薬 |
Research Abstract |
1. WKY/NCrjではヒトHCMと同様に脂肪酸代謝障害が前壁中隔接合部、後壁中隔接合部において高頻度に出現することを明らかにした。この障害にはミトコンドリア機能障害による脂肪酸の好気的リン酸化の低下が関与している可能性が考えられた。 2.ラット母体へのインドメサシン投与によって胎生末期の胎仔の動脈管狭窄を誘発し、ヒトHCMと類似した心病変を作成することに成功した。この原因として胎生末期の一時的な右室圧負荷が考えられた。 3. WKY/NCrjにおける初期発生の異常、特に神経提細胞の走行異常を免疫組織化学的手法を用いて同定した。胎生13日目から14日目にかけてWistarに比較して第一から第三体節神経管より移動する神経堤 細胞の移動が障害されていた。さらに胎生16日目には左第6鰓弓動脈の選択的な細胞死を引き起こすこと をTUNEL法にて証明した。 4. 17週齢SHRに対してACE阻害剤(ACEl)、A-II受容体佶抗剤(A-II)を慢性投与し、心肥大進展抑制効果、血行動態、冠血流速波形、冠血管予備能、病理学的所見について検討した。結果については、現在解析中である。
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