1995 Fiscal Year Annual Research Report
血球貧食症候群におけるインターロイキンの役割に関する研究
Project/Area Number |
06670817
|
Research Institution | KYOTO PREFECTURAL UNIVERSITY OF MEDICINE |
Principal Investigator |
日比 成美 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (20228745)
|
Keywords | 血球貧食症候群 / Hemophagocytic Syndrome / サイトカイン / EBV / IL-12 / T細胞 / NK細胞 |
Research Abstract |
平成6年度、7年度を通じて、血球貧食症候群(HPS)43症例について、研究計画にあるフローサイトメーター及び免疫組織化学による細胞表面形質の解析、T細胞レセプター・免疫グロブリン遺伝子の再構成の有無の解析、およびEBVの関与の有無をの解析をおこない、発症時あるいは増悪期の血清中サイトカイン(IFN γ、IL-6、sIL-2R、IL12)の測定を行った。その結果、EBVの関与が証明されたのは16例(38%)で、そのうち明らかにT細胞性腫瘍と判定されたのが2例、NK細胞性と判定されたのが6例、NKともT細胞性とも判定され得ないものが4例、染色体異常などでclonalityが証明されかつ臨床経過から悪性腫瘍と考えられたが、得られたサンプル量がわずかであったためT細胞性かNK細胞性か判定不能な症例が4例、非腫瘍性のHPSが1例であった。これらEBVの関与しclonalityが証明された16例中11例(69%)が死亡しており、EBVの関与したHPSは極めて予後不良であることがわかった。また、HPS症例の血清サイトカインについてはEBVの関与の有無に関係わらずIFN γ、IL-6、sIL-2Rの値が著しく高く、特にIFN γはEBVの関与したHPSで著しく高いことがわかった(9.2-330U/ml)(normal<0.1U/ml)。しかしながらEBVの初感染による伝染性単核球症(IM)では、IFN γは3.0U/ml以下で、ごく軽度のIFN γの上昇は見られるものの、HPSとは比すべくもなく低値であった。血清IL-12値については、FLISA法を確立し、HPS29例、IM4例について測定したところ、HPSの5例で1.4-22.5ng/mlの値を取ったが、他のHPSおよびIMの症例ではいずれも測定感度以下であったことから、一部のHPSでIL12の上昇する症例が見られるもののEBVとの関連やIFN γとのあいだに相関は認められなかった
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] Imashuku S.Hibi S et al: "Langerhans cell histiocytosis and hemophagocytic syndirome in Japan;Epidemiological studies" International Journal of Pediatuc Hematologyl/Oncology. 1. 241-246 (1994)
-
[Publications] Imashuku S.Hibi S et al: "Hemophagocytic lymphohistiocytosis interferon-gamma-anemia and Epstein-Barrvirus involvement." British Journal of Haematology. 88. 656-658 (1994)
-
[Publications] Imashuku S.Hibi S et al: "Soluble interleukin-2 receptor:Auseful prognostic facton for patients with hemophagocgtic lymphohistiocytosis" Blood. 86. 4706-4707 (1995)
-
[Publications] Hibi S.Ikushima S et al: "Serum and urine beta-Z-microglobulin in hemophagocytio syndrome" Cancer. 75. 1700-1705 (1995)