1994 Fiscal Year Annual Research Report
児童・思春期のうつ病発生の増加と若年化の原因についての多角的研究
Project/Area Number |
06670973
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
佐藤 喜一郎 北里大学, 医学部, 助教授 (10050551)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新井 卓 北里大学, 医学部, 助手 (40255295)
岡田 秀俊 北里大学, 医学部, 助手 (60255304)
新井 卓 北里大学, 医学部, 助手 (40212592)
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Keywords | 思春期のうつ病 / 中学生の抑うつ傾向 / 中学生の気質 / 中学生の行動特性 / 親子間の行動評価の差 / 気質・性格の固定の時期 |
Research Abstract |
Kovacの小児用抑うつ尺度(CDI)の著作権が出版社に移り、日本語版が使用できなくなり、KashaniらのMajor Depression 調査表を小児用に改編したものを用いた。 各種の調査は、10,11年前と同じ2月に、相模原市内のA中学校の協力を得て一斉に行った。したがって、まだ調査結果は十分に解析されていない。 調査結果の印象としては、 (1)、前回と同様に、学年により生徒の行動特性や性格が異なっている可能性が高い。 (2)、前回よりも、問題の多い項目に「はい」と答えていた者の割合が増加している可能性が高いと推察される。 (3)、Careyの気質調査表の結果からは、気質は既に小学校高学年でほぼ固定しており、中学生になってからは特定の特性のみが変化している可能性が高かった。 (4)、抑うつ傾向については、4段階評価のため、従来の調査結果との比較が難しい。印象としては、従来の結果とほぼ同様な傾向が見られた。しかし、内容的には、抑うつ傾向がかなり高い群と低い群とに大別される可能性があると考えられた。 (5)、各種の薬物による抑制テストは、うつ状態で入院した中学生がなく、インフォームドコンセントが得にくいために実施できなかった。
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