1994 Fiscal Year Annual Research Report
先天股脱保存療法後35年以上の経過からみた幼児期の変形と変形性股関節症の相関
Project/Area Number |
06671475
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
本田 恵 岩手医科大学, 医学部, 助教授 (60048395)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宍戸 博 岩手医科大学, 医学部, 助手 (50206091)
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Keywords | 先天股脱 / 保存療法 / 遠隔成績 |
Research Abstract |
(目的)1960年に猪狩らは87例132関節の先天股脱保存療法5年以上経過した症例の検討を行なった。また、久保谷は1980年、これらの症例をさらに追跡調査して、59例90関節の症例を報告した。これらの症例は、現在、全て40歳をこえており、その股関節が如何に変化したかを調査しようとした。 (方法)今回、われわれは、これらの症例に、アンケート調査と直接検診を依頼した。現在のところ、なんらかの接触を得た症例は20例であった。20例の中で、直接検診し得た症例は、17例で、3例はアンケートで回答をよせてきた。 (結果)最終調査時年令の平均は48.9±5.0歳(最低42歳、最高59歳)であった。整復時月令の平均は23±13.9カ月であった。両側例は7例、右側例は5例、左側例は8例であった。整復前の脱臼度は、亜脱臼3関節、I度脱臼は10関節,II度脱臼は11関節,III度脱臼は3関節であった。これらの症例の1977年日整会股関節症判定基準の平均は83.5点が、今回では75.7点となった。これらの症例から、経過中に人工関節に置換された症例と、今回の点数が不明な2症例4関節を除外すると、1977年(平均30.8歳)では89.8±11.2点が、今回では76.8±15.7点となっていた。レ線学的には、前期股関節症4例5関節、初期5例5関節、進行期3例3関節、末期3例4関節で、1例2関節が人工関節に置換されていた。最終調査時のCE角の平均は11.9±11.8度、臼蓋角は45.4±3.7度であった。また、健側のCE角は25.4±9.8度、臼蓋角は40.2±4.7度であった。体重、身長を計測できた10症例では、体重-(身長-100)で計算すると、-2.5であり、軽い体重が外科的処置を免れてきたと考えられた症例もあった。
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Research Products
(1 results)