1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06671478
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
立花 陽明 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (50188265)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柿沼 忍 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (20255102)
山崎 克彦 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (30245229)
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Keywords | 膝 / 半月 / 同種移植 |
Research Abstract |
同種移植半月の再生を促進できるか否かを目的とし,有茎滑膜弁,遊離滑膜およびfibrin clotを用い,その有用性について検討した. 家兎の内側半月を全切除後,冷凍保存した同種半月移植単独(A群),移植半月を有茎滑膜で被覆(B群),遊離滑膜で被覆(C群),さらにfibrin clotで被覆(D群)した4群に分け,それぞれ移植後4,8,12,16週で屠殺し,肉眼および組織学的検索を行った 肉眼的には4群とも,移植半月は4週経過した時点で周辺滑膜に生着していた.しかし,後角の縫合部が破断し,移植半月の不安定性のために骨棘を認める個体が存在し,今後も後角を確実に固着する改良が必要である. 組織学的には移植後4週では,4群ともほぼ同様の傾向を示し,周辺滑膜が移植半月縫合部を覆う所見が認められた.移植後8週になると,いずれの群においても半月表層から深層に向かい結合組織が進入してくるが,とくにB群で顕著であり,辺縁に存在する血行も豊富であった.またB群では,再生したと思われる軟骨細胞が一部に認められた.C群とD群ではほぼ同様の所見であった.12週以降,各群で再生した軟骨細胞がみられるようになるが,B群でより再生が促進されているように思われた. 本研究から,有茎滑膜弁を用いることにより,移植半月の再生が促進されることが示唆された.しかし,今後も長期観察のみならず,移植半月の機能の回復をも促進することができるか否か検討を要する.
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