1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06671555
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
加賀谷 慎 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (50211149)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾崎 雅美 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (50233515)
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Keywords | 肺水腫 |
Research Abstract |
肺水腫の成因として、左心不全等による肺毛細血管圧の上昇、血漿蛋白浸透圧の低下、リンパの閉塞など原因は種々あるが、低酸素暴露もその一つである。研究目的はこの低酸素暴露を肺水腫成因としてしぼり、研究をスタートしている。まず、実験ウサギが低酸素以外の因子が関与されていないことを確認する。まず左心不全による肺毛細血管圧の上昇、ウサギにバルビタール麻酔を施行する時に心不全が起こる可能性がある。これをチェックする為に、心機能をモニター、動脈血ガス分析で肺水腫の有無を確認し、心不全症状のない条件下で実験を始めている。血漿蛋白の浸透圧の低下、これも実験開始に当たってウサギの血漿蛋白を測定、低浸透圧によるウサギを除外した。本実験を開始する前に以上の処置を行い、低酸素暴露実験を開始した。 本年度は対照群として正常酸素吸入、すなわち21%酸素吸入を0、2、4、8、16時間続け、肺水腫が発生していないことを確認した。バルビタール麻酔後、気管切開を施行、人工呼吸を開始する。レスピレーターは小動物用ベンチレーター(ハーバート社製)を用いた。股動脈、中心静脈にカニュレーションし、動脈ガス分析を行い、肺シャント率より肺水腫の有無を確認した。21%酸素吸入群では2〜6時間の吸入でもガス分析値 肺シャント率も正常値を示し、肺水腫の発生は認められなかった。この実験に引続き低酸素条件下での実験を始める予定である。
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