1995 Fiscal Year Annual Research Report
ウシ透明帯蛋白の分離精製ならびに同蛋白に対するモノクローナル抗体の作製
Project/Area Number |
06671623
|
Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
吉田 博 北海道大学, 医学部・附属病院, 助手 (10250458)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
根岸 広明 北海道大学, 医学部・附属病院, 助手 (10241332)
|
Keywords | 透明帯 / ウシ / ポリクローナル抗体 / 受精 / モノクローナル抗体 |
Research Abstract |
ウシ透明帯は受精卵研究所に依頼し体外受精時に未受精であった卵を-20度℃で凍結して保管したものを使用した。まずポリクローナル抗体をウサギに未受精卵を免疫して作製した。抗体をウシ透明帯に37℃で反応させFITC抗ウサギIgG抗体を二次抗体として用いたところ作製抗体はウシ透明帯に反応を示した。ヒト体外受精時に同様に未受精におわった卵を患者の同意を得た後に同様の実験に使用したところ蛍光が認められたがnegative controlとの差がはっきりしなかった。 このため未受精卵よりまず透明帯を単離するため顕微鏡で27G針を用いて卵実質成分を除きこれを再びウサギに免疫して抗体を作製した。透明帯抗原は可溶化が難しいため、ホモジェナイザー、加熱、アルカリ処理後、マイクロプレートへの吸着を確認するためポリクローナル抗体を用いてELISA法により吸光度を測定したがポジティブコントロールの吸光度に比べて発色が十分ではなかった。このため可溶化の条件を改良中であるがモノクローナル抗体は未だ実験中である。 一方、ポリクローナル抗体については今後、抗体反応後の受精の阻害や、マウス、ヒトの未受精卵への反応を通して透明帯構造の解明を進めてゆきたい。SDS-PAGEとエレクトロエリューターを用いてウシ透明帯抗原を分離後に単離された抗原を用いて行なう抗体作製については免疫後のウサギ血清を用いて透明帯と反応させたが、コントロールと比べて反応がまだ弱く十分とはいえない。今後改良を加えていきたいと考えている。
|