1994 Fiscal Year Annual Research Report
神経特異的ポリシアロガングリオシドの生物学的薬理学的機能解析
Project/Area Number |
06672223
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
平林 良雄 理化学研究所, フロンティア研究システム, チームリーダー (90106435)
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Keywords | Ganglioside(ガングリオシド) / モノクローナル抗体 / コリナ-ジックニューロン / プルキンエ細胞 |
Research Abstract |
中枢神経系に存在する微量成分ガングリオシドの中からアルカリ不安な成分が存在していることを見いだし、それらの化学構造を、9-O-Ac-GD3,9-O-Ac-LD1,9-O-Ac-GD2,9-O-Ac-GD1bであると決定することに成功した。アルカリ不安定なシアル酸を認識する単クローン抗体、493D4,P-path,D1.1それぞれの反応特異性を決定すると共に、これらの抗体を使い、正常脳組織での抗原分布様式を明らかにした。その結果、小脳においてアセチル化ガングリオシドは分子層に特異的に発現しており、このことからこのガングリオシドが神経のシナプス形成や可塑性に関与していることが期待された。また、493D4抗体は、ガングリオシドのみならず、糖タンパクとも反応した。神経組織においては、シナプトフィシンがアルカリ不安定な糖鎖を発現していることが明らかにされた。更に、これらの抗体を使った発現クローニングによりアセチル基の生合成の関わる因子をコードしているcDNAをクローニングすることに成功した。現在、遺伝子構造を解析しているところである。 糖脂質の一般的機能を明らかにする目的で、糖脂質の完全欠損したメラノーマ変異株を確立することに成功した。変異株を使うことにより、スフィンゴ糖脂質は細胞接着に必須の成分であることを見いだした。このことから、糖脂質やスフィンゴミエリンを含めたスフィンゴ脂質は、細胞表面にて機能的ドメイン形成に寄与していることが予想された。現在、神経細胞膜でのスフィンゴ脂質ドメインの存在の有無について解析を開始している。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Furuya,S.: "Ganglioside GD_<1α> in cerebellar Purkinje cells" J.Biological Chemistry. 269. 32418-32425 (1994)
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[Publications] Hidari,K.I.P.J.: "β1→4N-acetylgalactesaminyl transferase can synthesize both asialo GM2 and GM2 in vitro and in vivo." Biochemical J.303. 957-965 (1994)
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[Publications] Irie F.: "Distribution of cholinergic neuron-specific gangliosides GT_<1aα> and GQ_<1bα> in the rat central nervous system" Brain Research. 665. 161-166 (1994)
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[Publications] Irie F.: "Biosynthetic pathway for a new series gangliosides,GT_<1aα> and GQ_<1bα>" FEBS Letters. 351. 291-294 (1994)
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[Publications] Mizuochi,K.: "Two species of anti ganglioside antibodies in a patient with a pharyngeal-cervical-brachial variant of Guillgin Barre syndrome" J.Neurology,Neurosurgery,Psychiary. 57. 1121-1123 (1994)
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[Publications] Ichikawa,S.: "A mouse melanona mutant deficient in glycolipids" Proc.Natl.Acad.Sci.USA.91. 2703-2707 (1994)