1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06680088
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
石川 旦 東京大学, 教養学部, 教授 (60012415)
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Keywords | 身体運動 / 体育 / スポーツ / 専門養成 / 制度 / カリキュラム / 高等教育機関 / 免許・資格 |
Research Abstract |
人間の身体運動に関する生理・生化学的、医学的、保健学的、体力科学的、およびスポーツ科学的研究知見は近年著しく増大し、またこれらの側面における専門的な知識や技術をもった人材の供給に対する社会の要請は、益々大きくなってきているようにみえる。このような状況において、わが国はじめ主要諸外国の高等教育機関が、その体育・スポーツの専門養成の制度およびコース内容(カリキュラム)の面で、どのように対応しているかを比較検討することが、本研究の目的であった。 収集できたいくつかの大学の資料と調査の結果、特に教員免許コースに関しては、アメリカおよびカナダの大学において、専門学部(学科)の4年間(一般教育と専門教育)の上に、教育学部で1年間(修士課程)の教職専門教育をうけることが一般的なようである。わが国ではこのようにはなっていないが、人間の身体を扱う専門として医学教育に匹敵する養成期間をもつことは望ましいと思われる。近年の専門コースとしては、教員免許の他に、運動科学、コーテング、トレーナー、経営・管理、運動療法士、大学院進学コースなど多様な専門コースがみられる。このような方向性はわが国においても内部的には見られるようであるが、制度とカリキュラムにおいて十分に確立されていない。今後は、未来指向的に体育・スポーツ専門養成のあり方を調査により明らかにし、期待される方向において制度やカリキュラムの在り方を示唆することが考えられる。
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