1994 Fiscal Year Annual Research Report
体育指導における自己効力感の育成に関する実験的研究
Project/Area Number |
06680114
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
山中 寛 鹿児島大学, 教育学部, 助教授 (60182581)
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Keywords | 体操 / 自己効力感 / 心的構え / フィード・フォア-ド / フィード・バック / 動作法 / 自己モニタリング |
Research Abstract |
1.調査及び実験予定校である鹿児島大学教育学部附属中学校において実施されている体操の下位技能30種類の中から、生徒の学習活動に対する動機づけに配慮し、柔軟性、協応性、敏捷性、筋力、持久力等の育成を目的とする8種類の下位技能(ダブルダック、リズム体操、バンブーダンス、ボール8の字回し、短縄回し、腕立て伏臥屈伸、腹筋運動、縄跳び運動)を選択した。 2.8種類の下位技能について1年生から3年生までの全生徒計596名を対象として、学習期間前後のパフォーマンスを測定した。記入洩れや未定出分を除く有効データ470名分(1年生156名、2年生134名、3年生180名)を分析の対象とし、各下位技能ごとに3(学年)×2(男女)×2(学習前後)の3要因混合分散分析を行った。その結果、腹筋運動以外の下位技能すべてに学年間の差、男女間の差、学習効果が認められた。 3.分散分析の結果から各学年とも男女ごとに技能水準が異なることが明らかになったので、各学年段階に応じて男女各々の技能水準を5段階に分類し、計48種類(8種類×3学年×男女)の下位技能に関する自己効力感尺度を作成した。 4.上記の基礎調査と並行して行った文献収集および資料整理から、体育指導において自己効力感の育成を目的とする場合に、心的構えとそれに基づく学習活動の関連を動作法の観点から検討するだけでなく、自己モニタリングの観点を導入する必要があることが明らかになった。
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